インテリジェンスダンジョン編

 それはある日の事です。
 央都の南東に在る湖の傍に新たに発見されたダンジョンの探索クエストを、冒険者ギルドで請け負った剣士ちゃんは、パーティメンバーの都合がつかず、仕方なく単身乗り込んだのでした。

 もっとも、央都周辺に存在するダンジョンの多くは初心者冒険者向けのものが多く、新たに発見されたダンジョンとは言え、剣士ちゃんにとっては、ソロでも問題ないレベルです。
 こう見えても、剣士ちゃんはソロで上級者向けダンジョンを攻略できる“四等級冒険者”さんなのです。

 しかも、このダンジョン。
 探索開始から二時間、その構造は非常に単純で、入口から此処まで枝道も無く、モンスターとの遭遇もありませんでした。

「これってダンジョンじゃなくて、ただの洞窟かな? でも、壁中に血管みたいな線が走ってて、まるで生き物のお腹の中にでも入ったみたい」

 剣士ちゃんが感じた印象はこうでした。
 この印象はあながち間違ったものでは無かったのです。


 ダンジョンの最深部まで辿り着いた剣士ちゃん。
 そこは小部屋程度の広さで行き止まりになってました。

「やっぱり此処ってただの洞窟なんじゃ…」

 クエストの内容は「ダンジョンの探索」と「ダンジョンマップの作成」です。
 此処まで羊皮紙に記録したマップは曲がりくねった所は有るもののほぼ一本道。
 そりゃそうです。
 枝道らしい枝道も無かったのですから。
 その上、戦闘らしい戦闘も無く、宝箱の一つも見つかりませんでした。

「ちゃんと報酬でるのかなぁ」

 剣士ちゃんの脳裏に今回のクエストの報酬がちゃんと支払われるか、不安がよぎります。
 “白金貨10枚”
 これが今回のクエストの報酬です。
 白金貨1枚は日本円で約10万円相当なので、これが10枚で、このクエストの報酬は100万円相当。
 ちなみにゴブリン退治の報酬は大体、一体に付き金貨2枚から5枚(1枚で1万円相当)なので、かなりの破格の報酬なのが解ります。

「ううぅ…もしかしてうち、また騙された?」

 どうやら剣士ちゃん、こういう事は今回が初めてでは無いようです。
 とりあえず小部屋で小休止を取ってから戻ろうと、腰掛けた剣士ちゃんのその手足に紐状の“何か”が絡まりついてきました。

「やぁ〜ん、なにこれぇ? う〜ご〜け〜な〜いぃぃぃ」

 紐状のそれはギリギリと締め付けてきて、剣士ちゃんは身動き一つ取れません。

「え? ちょっと、やだぁぁぁぁ」

 紐状のそれは鎧の胸部の留め金を器用に外すと、剣士ちゃんから剥ぎ取ります。
 剣士ちゃんのお父ちゃん謹製の神話級の鎧も、単に“外された”だけではその性能を発揮しないのです。

「あっ…こらぁ! あん」

 紐状のそれは、ぷるるんと揺れ動く、インナーアーマーだけで覆われただけの歳不相応なふくらみの先を、突っついてきたのです。
 更に股間まで執拗に突っつきはじめたのでした。

「もう! おむねとおまた、ツンツンしちゃだめぇぇぇぇ!!」


 ダンジョンに潜って、六時間が経ちました。
 最深部の小部屋には、剣士ちゃんの姿がまだ在りました。
 但し、ダンジョンに入って来た時の姿ではなくなっていたのです。
 身体を覆っていた鎧はすっかり剥ぎ取られ、脚部アーマーとインナーアーマーのみが残されています。
 そのインナーアーマーも着崩れており、乳房が露わになっていました。
 その乳房をダンジョンの壁面から生えた、触手が弱く強く締め付けています。

「んっんっ…んぐぅ…ぷはぁぁぁぁ…あああぁぁぁ」

 剣士ちゃんの口を犯していた、同じく壁面から生えた若干、形の違う触手が口腔から引き抜かれ、剣士ちゃんが嬌声を上げます。
 剣士ちゃんの舌と触手の口とが白い粘液の橋で繋がっていました。
 触手が分泌した催淫液の残滓です。
 それがたっぷりと剣士ちゃんの胃の中に注がれたのです。
 すぐに別の触手が壁から現れると、剣士ちゃんの股間にその切っ先を突き込んできました。
 既に濡れ濡れの剣士ちゃんのオ○ンコは触手をすんなりと受け入れ、その突き上げに悦びの涎を垂らしています。
 でも安心してください。
剣士ちゃんはマルチアンチドーテを持ってますので、こんな催淫液程度、すぐに解毒しま…。

「あっあっしゅごい…いやぁ…こんなの知ったら普通のオ○ンポじゃ満足出来なくなっちゃうよぉ」

 マルチアンチドーテの事はすっかり頭から吹き飛んでるみたいです。

 剣士ちゃんを犯す、この生物。
 実は一本一本が別の個体の、線形モンスターの一種なのです。
 剣士ちゃんの潜ったダンジョンは“インテリジェンスダンジョン─生きている迷宮─”と言われるダンジョンで、彼らはそこに寄生し、飛び込んできた雌の子宮内に受精卵を産みつけ、仔を孵す習性があるのでした。


 ダンジョンに潜って二日が経ちました。

 冒険者ギルドはクエストの達成に想定していた期間を過ぎても剣士ちゃんからの報告が無い為、報酬を上乗せたうえでクエストの再掲示を行いました。
 上乗せられる報酬は、基本的にクエストを請けた前任の冒険者が支払います。
 冒険者はクエスト受注時に一旦、保証金として報酬の25%をギルド側に支払います。(お金の持ち合わせが無い場合は、他のものを担保にする場合もあります。)
 ギルドがクエストを達成できないと判断すると、再掲示時にはそれを使い報酬の上乗せなどを行うのです。
 もちろん、期間内にクエストを達成した場合、払った保証金は全額返還されます。

 すぐに新たな冒険者が名乗りを上げ、受理されました。
 今度は♂戦士が一名、♂斥候一名、♂僧侶一名、♀ソーサラー一名の冒険者がほぼ同時に申請を出してきました。
 ギルドはその四人でパーティーを組んで、クエストを請け負って貰うようにしました。
 急ごしらえですが、比較的バランスの取れたパーティーです。

 クエストで指定されたダンジョンは央都から一日ほど歩いた場所にあります。
 昼前に出立したパーティーは途中、キャンプを張り一泊すると、真っ直ぐにそこに向かいます。
 湖に到着後、指定のダンジョンに向かいます。
 すると先行していた若い♂斥候が湖の傍の崖下で剣士ちゃんを発見しました。

「おい、きみ、大丈夫か!?」

 駆け寄ります。

「ごくり…」

 ♂斥候は思わず生唾を飲み込みました。

 剣士ちゃんがほぼ全裸で、仰向けに倒れていたからです。
 大きな胸は勿論のこと、脚も大きく開かれ大事な所も晒されています。
 全身には粘り気のある液体がこびり付き、オ●ンコからは時折、プシャーと音をたてながら液体が吹き上げていました。
 剣士ちゃんは意識は無いものの、時折ピクピクと痙攣し、呼吸もしていました。

「ほう…これはまたこっぴどく犯られてますね…それにしてもエロ…いい身体をしてますね…

 遅れて到着した中年の♂僧侶の第一声です。

「そんな事より、早く回復を!」

 同じく遅れて到着した若い♂戦士が声を張り上げます。
 今のところ命に別状は無いものの、あきらかに衰弱が見て取れたからです。
 あと半日、発見が遅れていれば、剣士ちゃんは衰弱死していたでしょう。
 或いは衰弱死する前に、森の獣やモンスターに発見されて捕食されたり、野盗に発見されて奴隷として売られていたかも知れません。

「少し…待ってちょうだい…」

 ♀ソーサラーです。
 薄地の布で出来た紅いローブは大胆にスリットが入っており、冒険者と言うにはあまりにも軽装で、妖艶な色香を纏っていました。
 剣士ちゃんの傍らに膝を着き、剣士ちゃんのお腹の辺りを摩ります。

「ふふ…頃合ね…」

「え? 何か言いました?」

 ♂戦士が♀ソーサラーが何かを呟いたのを聞き返します。

「いえ。それより彼女、お腹に何かを孕まされているわね」

「「え?」」

 ♂斥候と♂戦士がお互いに顔を見合わせ、驚きの声を上げます。
 よく見ると、確かに剣士ちゃんのお腹の部分が膨らんでいます。
 若い二人は、胸とオ●ンコに気をとられて気付かなかったのです。
 たぶん二人とも童貞です。

「ここは私とこの方で、彼女のお腹の卵の処置と回復を行います」

 ♀ソーサラーは♂僧侶に傍に来るように指示します。

「貴方方二人はここにモンスターの類が近寄らないように周囲に索敵と警戒に出て下さらない? 治療が終わったらお知らせするわ…」


 若い二人の冒険者を送り出した♀ソーサラーは準備に取り掛かります。
 まずは─不可視の穹窿─を唱えます。
 これは自分達が居る場所を不可視のドームで覆い、周囲から視覚で確認出来なくする魔法です。
 次に─静寂─の魔法です。
 静寂で不可視の穹窿を覆います。
 これで内部からの音は完全にシャットアウトされ、中で何が行われてるのか外からは解りません。

「あとの処置は任せたわよ」

 ♀ソーサラーは手頃な岩に腰掛けると、インベントリバッグから煙管を取り出し、吹かし始めました。

「やれやれ…一応、私は神の僕なんですがね…」

 ♂僧侶が肩を竦め、剣士ちゃんに近づいていきます。

「ふぅ…股間を腫らしながら言っても、全然説得力ないわね」

 紫煙を吐きながら、♀ソーサラーは悪態を吐きますが、♂僧侶のズボンは股間の部分が盛上がってました。
 勃起しているのでしょう。
 ♂僧侶は剣士ちゃんの上体を起こし背後に回ると、首に手を掛け力を込め始めました。

「ぅ…ぐぅぅぅ…ひっ…ひっ…ひぐぅ…」

 意識のない剣士ちゃん口から声が漏れ、顔から血の気が引いていきます。
 空気を求めて開いた口からは舌が突き出され、泡が吹き出しています。
 処置とは剣士ちゃんを●しちゃう事でした。
 折角、生き残ったのにね。
 やがて、剣士ちゃんの身体がぐったりとすると、ピクリとも動かなくなりました。

「ふぅ…終わりましたよ」

 ♂僧侶の顔は法悦の表情を浮かべています。

「ぅ…げほげほげほ…」

 しかし、確実に絞め●した剣士ちゃんが息を吹き返したのです。

「おかしいですね」

 ♂僧侶は少し困惑しました。
 彼にとって、同じ冒険者を●す事は別に初めての事ではありません。
 どれぐらいの力を込め、どうすれば確実に死に追い込めるか、熟知しているつもりです。
 しかし目の前の剣士ちゃんは息を吹き返し、咳き込みながら喉を摩っています。

「げほっげほっ…あっ…ふぐぅ…やめ、やめて…」

 ♂僧侶は再び、剣士ちゃんの首に手を掛けると力を込めます。
 意識の戻った剣士ちゃんの多少の抵抗はあったものの、今度こそ確実に息の根を止めました。
 剣士ちゃんの瞳を覗き込み、瞳孔が開いているかを確認していると、開いた瞳孔が光に反応し始めています。

「またですか…私の腕も落ちたもんですね…ならば…」

 ♂僧侶は剣士ちゃんが意識を取り戻す前に、三度首に手を掛けると渾身の力を込めます。
 ボキッ…
 そんな音が剣士ちゃんの首から聞こえました。
 手を離すと、剣士ちゃんの頭が有り得ない角度でうな垂れていました。

「あら首の骨、イッちゃってるじゃない…かわいそうに」

 一連の様子を見ていた♀ソーサラーが近づいてくると、剣士ちゃんの頭を起こしそう呟きました。

「やれやれ、貴女が素材回収中に騒がれたら面倒だから処置しろっとさっきおっしゃったんじゃないですか。後でちゃんと蘇生しますよ」

 呆れ顔で♀ソーサラーを見上げます。

「しかしなんで彼女は…」

「これのせいね」

 ♂僧侶の疑問の声を遮り、♀ソーサラーは剣士ちゃんの耳に付いてる真珠のピアスを指で弄ります。
 真っ黒な色をした見事な黒真珠です。
 しかし待って下さい。
 剣士ちゃんを発見したとき、彼女の耳には白い真珠のピアスが付いていた筈です。

「元々は黒真珠で造られたこれに、リザレクションの魔法がエンチャントされてたんでしょうね。この子が死ぬと自動で発動するみたい。ピアスは合計二つ、それで二回蘇ったんじゃないかしら?」

「なるほど」

「それにしてもこの子は…」

 ♀ソーサラーはもの言わぬ剣士ちゃんの顔をじっくりと眺めています。

おや、お知り合いですか?」

「いいえ、ちょっと昔の知り合いに似てる気がしたから。あの子はあの方と結婚して故郷のど田舎に戻った筈だし、凄く童顔だったけど、幾らなんでもこの子とあの子が同一人物だなんてなんで私思ったのかしら…。まあ、いいわ。もう大丈夫みたいだし、さっさと用事を済ましちゃいましょう。あの二人が戻ってきちゃうわ」

 二人は、準備を再開します。
 ♂僧侶が剣士ちゃんを抱きかかえると、♀ソーサラーが節を抜いた竹筒を剣士ちゃんのオ●ンコに突き挿します。
 竹筒が膣道を通り子宮口に当たると、そこに無理矢理捻じ込んでいきます。

「ふふ…きたわね

 膣口からはみ出た竹筒の先からどろりとした液体が垂れ始めると、一緒に赤い玉が一つ、また一つと出てきます。

 「紅玉卵」と言われるレア素材です。
 一粒が金貨30枚程で取引されるている貴重な素材で、インテリジェンスダンジョンなどに寄生する線形モンスターの卵です。
 子宮に産み付けられたそれを孵化の直前に採取する必要がある為、通常、動物の雌を使って採取するのですが、成功率が低く、採取が非常に困難な素材です。
しかし動物の雌の代わりに、ヒト族やエルフ族などの女を使うと成功率が一気に上がるのです。
 その為、こうして嘘の依頼で女性冒険者を騙してインテリジェンスダンジョンに誘き寄せて孕ませ、採取する手段が横行しているのでした。

 ♀ソーサラーが剣士ちゃんの腹をギュッと押すと、次々と卵が出てきます。
 ♀ソーサラーの見立てでは胎の中には200粒程の卵が詰まっている筈です。
 これで6000金貨の儲けです。


 素材の回収を終え、♀ソーサラーは満足気な表情を浮かべながら、壷に貯まった紅玉卵を眺めていました。

「ウフフフフフ…」

 216粒の紅玉卵を回収しました。
 金貨6480枚の儲けです、笑いが止まりません。
 足元には、物言わぬ剣士ちゃんの亡骸が転がっています。
 と言っても、この世界では蘇生は神の奇跡でも無いし、なにも難しい事でもありません。
 僧侶になったばかりの者でも、早々に下位の蘇生魔法である─リライフ─を覚え、冒険の一助を担っているのですから。
 剣士ちゃんの傍らで、♂僧侶は準備に入ります。
 ♂僧侶は装備と服を全部脱…え? 蘇生魔法にそのような準備は別に必要ない筈ですが…。
 ♀ソーサラーは紅玉卵が孵ってしまわないように、壷に封印を掛けインベントリバッグに仕舞った後、呆れ顔で♂僧侶の行動を見守っていました。

「相変わらずの変態ね…」

 素っ裸になった♂僧侶のがたいは、スペルユーザーとは思えないほど筋肉質の体をしています。
 そして、その股間の一物は今にも爆発してしまうのではないかと思うほど、腫れ上がってました。
 それは、優に三十センチは超える立派なモノでした。

「仕方がないじゃないですか。こういう機会でもないと私のモノを受け入れられる女性はなかなか居ませんから」

「嘘を吐きなさい。先に言っとくけど、穹窿も静寂もあと三十分くらいしか保たないわよ」

「それだけあれば充分です、十回はいけますよ」

「酷い早漏ね…」

「何か言いましたか?」

「何でもないわ」

「そうですか」

 そう言いながら、剣士ちゃんの腰を持ち上げると、一物をオ●ンコに突き込みました。
 もちろん、屍体である剣士ちゃんは反応しませんが、竹筒で充分拡張されているオ●ンコは、♂僧侶の一物を難なく受け入れています。
 その上、子宮口も竹筒で拡張されているので、♂僧侶の立派な一物も根元まで挿入出来るのです。

「この、少し冷たくなった感触はやはり良いですね…うっ…」

 挿入後、すぐに♂僧侶は腰をプルプルと震わせます。
 早くも射精したのです。
 しかし、彼は一物を抜かずに直ぐに抽送を再開します。
 まったく抜かずに十回は射精できるのが彼の自慢です。
 二回、三回と射精は繰り返されます。
 次第に、精液がオ●ンコと一物の隙間から漏れ始めました。
 ♂僧侶の激しい突き込みで、剣士ちゃんの身体は地面と擦れ合い、肌のあちこちが傷縺れになっています。

「ねぇ、そろそろ起こしてあげたら?」

 八回ほど射精したところで、♀ソーサラーが意見します。

「ふむ…あまり生きた方とスルのは気が向きませんが、蘇生が遅れるとそれだけデスペナも酷いものになると言いますし、頃合ですかね…では」

─命の伊吹よ! 戦女神の剣矛のもと 今一度我らのもとへ還り給え おお、死女神よ! 彼の者に恩赦を与え賜え リライフ─

 呪文を唱え終わると、浅黒くなっていた剣士ちゃんの肌が次第に血の気を取り戻していきます。
 折れた首の周りが淡く発光したかと思うと、元通りになっていました。
 身体のあちこちにあった傷もすっかり塞がり、綺麗な肌へと元通りです。

「ぅ…うーん…いやぁ、やめて! 殺さな……あ、あれぇ? ここどこぉ?」

 意識は戻りましたが、まだ少し混乱しているようです。

「おや、気がつきましたか?」

 背後から知らない男の人の声がします。
 とても穏やかで優しそうな声です。

「大丈夫ですか、剣士のお嬢さん? 災難でしたね」

「(災難? えっと、確かダンジョンで触手に襲われて…その後は…誰かに、首を絞められて…)あ…あぁん!」

「安心してください、私はヒーラーです。今、お嬢さんを私の聖棒と聖液で癒しているところです。」

「せ…いぼう? せ…いえき?」

 剣士ちゃんの意識が次第にはっきりとしてきます。
 そして、今自分の置かれている状況を完全に認識しました。

「う、ウソだぁ〜、ひえ〜ん、絶対ウソだぁ〜」

 全裸で四つん這いになった自分の背後から、ヒーラーを自称するおじさんが、オ●ンコに一物を抜き差ししているのです。
 その一物は、子宮の中まで届いています。
 どう好意的に考えても、レ●プされている状態です。
 ♂僧侶の腰の動きは一向に止まりません。

「ううぅ…」

ドピュッ…

 子宮内に直接液体をぶち撒けられる感触がありました。

「あっ…ヒーラーのおじ様、今、膣内で射精したでしょぉぉぉ」

 もっとも、今の自分の状態から、すでに何度も膣内射精されてると判断できるので今更です。

「安心してください、私は子種がございませんので…たぶん」

「うわーん、ぜんぜっん、安心出来ないし、なんでエッチな事されてるかも意味わかんないぃぃぃぃ〜〜〜!!!」


 〜Epilogue

 夜の帳も下りた頃、酒場の丸テーブルを囲うように剣士ちゃんと♀ソーサラーと♂僧侶、それにレンジャーちゃんが腰掛けて、エールを片手に食事をしていました。

 レンジャーちゃんが姉の所に転がり込んできた時には、姉と兄と♀ソーサラーと♂僧侶の四人は、時折パーティーを組んでクエストに出掛けていました。
 そしてレンジャーちゃんは、先日七等級冒険者に昇格し、初めてこのパーティーに参加したのです。

 今回は五人でクエストを達成し、夕刻頃に央都に戻り、今はその打ち上げ中なのです。
 ちなみに農家くんは冒険者ギルドへの報告や素材の売却などを丸投げされ、現在奔走中です。
 クエストの報酬はかなり良かったらしく、農家くんを尻目に四人はたくさんの料理とエールを樽ごと注文し、飲めや食えやの大宴会です。
 エールも大分進み、酔いも回った頃、レンジャーちゃんが以前から気になってた、姉がどういう縁で♀ソーサラー、♂僧侶とパーティーを組むようになったのか質問してみたのです。

「って言うのが、うちとソーサラーねえ様とヒーラーのおじ様との出会い」

 すると、前述の話をドヤ顔で姉は話してくれました。

「…はぁ?」

 レンジャーちゃんの顔がこれでもかと言わんばかりに引き攣ってます。
 ちなみにレンジャーちゃんはエールを一滴も飲んでません、素面です。
 カラル村では十三歳で成人として扱われますが、この央都では成人年齢は十五歳と決まっているからです。
 国が違えばルールは違う。
 郷に入っては郷に従え、の精神です。
 なのでエールは飲めない為、一人だけミルクを飲んでいるのです。

「つまり、お姉ちゃんはこのおばさんに詐欺られたうえに、このおっさんにヤラれたのに一緒のパーティー組んでる訳!? 意味わかんないですけど!? アホなの!? 馬鹿なの!?」 

 レンジャーちゃんは、剣士ちゃんがピンチの所を颯爽と現れた二人が助けたり、その逆だったりと、もっと冒険譚的出会いがあって、そう言う話が聞けるものだと思っていました。
 それが、♀ソーサラーの仕組んだ罠にハマり、♂僧侶にハメられた話を聞かされるとは思ってもいませんでした。

「それとも何? この二人に弱みでも握られてる訳? お兄ちゃんもお兄ちゃんよ! 僕が姉さんの面倒見てるから安心してとか手紙送って来たくせに、全然お姉ちゃんの事、守れてないじゃない! 後でとっちめてやるんだから! あと、おじさんとおばさんも夜道には気をつけなさいよ!」

 姉を陵辱されたと知ったレンジャーちゃんは、怒り心頭です。
 激しく捲くし立て、♀ソーサラーと♂僧侶を睨み付けます。
 お姉ちゃんが大好きなんだね。
 その時、エールのジョッキをバーンとテーブルに叩きつける音が響きます。

「ひっく…レンちゃん!!」

 音の出元は剣士ちゃんです。

「な、何よ…」

 普段はおっとりしててアホの子の姉も、怒らすとお母ちゃんと同じくらい怖いのをレンジャーちゃんは知っています。

「もう一回、お姉ちゃんって呼んで?」

「…はぁ?」

「レンちゃん、うちの所に来てからずっとお姉ちゃんの事、姉さん姉さんて呼んですっごく他人行儀でお姉ちゃんすっごく悲しかったんだからぁ。昔みたいにお姉ちゃんって呼んでくれて、お姉ちゃん滅茶苦茶嬉しいぃぃぃ」

 レンジャーちゃんに抱きつき、頬をすりすりと擦り付けます。

「あ…」

 実はレンジャーちゃん。
 央都に来てからというもの、意識して剣士ちゃんの事を姉さんと呼ぶように心がけていました。
 成人して大人になったレンジャーちゃんは、今更、お姉ちゃんと呼ぶのが少し恥ずかしかったのです。
 どうやら、頭に血が昇って思わず昔の呼び方が出てしまったようです。
 思春期ですね。

「はぁ? 何言ってるの、ね、姉さん? 私さっきから姉さんって呼んでるんですけどぉ。姉さん、酔ってるんじゃない? で、ですよね、ソーサラーのおばさん?」

「え? ええ、そうね」

「ほらね」

「ええ〜そんなぁ〜さっき絶対、お姉ちゃんって呼んだもん。だよねぇ、ヒーラーのおじ様?」

「え? ええ、そうですね」

「ほ〜ら〜」

「呼んでない!」

「呼んだ!」

「呼ーんーでーなーいーでーすー!!」

「呼んだもん!!」

「まあまあ、お二人とも」

「「五月蝿い! ネクロフィリアの早漏ロリコン僧侶は黙ってて!」」

「うっ…酷い…」

「事実だから仕方ないわね」

「あれ? どうかしたんですか?」


 そこへ用事を済ました農家くんが合流しました。
 ♀ソーサラーと♂僧侶は縋る様な目で、農家くんを見て事情を説明します。

「そうですか。…なるほど、こりゃレンの奴もそうとう酔ってますね」

「「はぁ?」」

「ちょっと待って、レンちゃん飲んでないわよ!?」

「匂いですよ。こいつ昔からアルコールの類に弱くて。まあほっときゃいいんですよ、二人とも明日になったらケロッとして忘れてますから」


 こうして夜は更けていきます。
 剣士ちゃんが、何故♀ソーサラーと♂僧侶とパーティーを組んでるのか、とかの謎を残して。
 投げっぱなし?
 なななななな投げっぱなしちゃうわ!
Episode END〜  

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