痕『月光艶』
「(ああ、またこの夢だ)」
 幼い頃から数え切れないほど見てきたそれを見ながら、私・・・柏木楓は心の中で呟いた。

 山中の泉のほとり、新円を描く月の光の下、私と彼は出会った。
 深い森の中、炎の赤と血の朱に囲まれて、私と彼は再会した。
 古い小さな山小屋の中、土の床に敷かれた藁茣蓙の上で、私と彼は結ばれた。
 月が再び満ちた夜、彼の腕の中で私は息絶え、私と彼は別離した。

 愛した記憶、愛された記憶、別れた記憶、失った記憶・・・鮮明に覚えている訳ではない、自分が体験した訳でもない、それでも只の妄想や錯覚ではないと確信できる、私が私でなかった頃の、前世と呼ばれるものの記憶。私は幼い頃から、それを夢として見ている。ほとんど毎晩、頻繁に。
 今日のそれは、夢を見ながらそれが夢であると気付いている、明晰夢という状態だった。夢を見ながら、現実世界での私の状況にも気付いている。
 今の私は・・・どうしているんだっけ?






 






 周囲で湧き起こった喧騒で、私の意識は現実へと戻った。
 私の通っている学校の、私のクラス。私の使っている机に突っ伏して、私は寝ていたようだ。
 午前の授業が終わり、退屈な拘束から開放されたクラスのみんなは、それぞれグループに分かれてお喋りをしながら、購買に行ったりお弁当を出したりと昼食の用意を始めている。けどそんな気になれない私は、目を覚ました体勢のまま身体を起こさない。

「楓、寝てるの?」
「お昼食べよう」
 いつも一緒にお昼を食べている友人二人が、声をかけて来る。
「うん・・・今日はちょっと・・・」
 なるべく平静に答えるけど、声に力が入らない。
「あれ、具合悪いの? 顔赤いけど」
「楓がご飯食べないなんて、天変地異の前触れね」
 それはどういう意味?
 心の中で呟くけど、実際に突っ込む気力はない。
「少し熱っぽいけど・・・大した事ないから」
 喋るのも億劫な私は、適当に身体の状態を偽る。
「あんたが食欲無いなんて、重症に決まってるじゃない」
 だからそれはどういう意味?
「保健室、行く?」
「大丈夫。ほんと大した事ないから」
「ほんとに?」
「無理してない?」
「してないしてない」
「そう・・・なら、あたし達今日パンだから、購買行ってくるね」
「すぐ帰ってくるから」
「うん、行ってらっしゃい」
 心配しながらも教室から出ていく友人達を見送ると、ちょっとだけ罪悪感を感じた。私の異常の原因を知ったら、二人はどんな顔をするだろう?
「うんっ・・・!」
 再び机に倒れ込むと、その動きで身体が擦れ、湧き起こった呻き声を口の中で噛み殺す。
 私の制服の下の身体には、太い縄が複雑な模様を描いてきつく巻かれているのだ。椅子に座ったお尻の間を、股間を通る縄が刺激している。

 身体に縄をかけて学校に来る・・・こんな常軌を逸した事をしているけど、別に私は変態ではない・・・たぶん。
 これは半ば無理矢理された事だけど、別に脅迫されている訳ではない。私にこんな行為をさせられる人・・・それは一人しかいない。この世で唯一人の、私の愛する男性。

 あぁ・・・耕一さん・・・

 心の中で愛しい名を呟き、周囲に気付かれないように少しだけお尻を揺すってみると、股間に食い込んだ縄が擦れ、熱い感覚が身体の奥から込み上げる。
 こんな異常な状況でも、私の心は悦びを感じていた。何故ならこれは、愛する人にされた行為だから。身体は遠く離れている今も、あの人の行為が私を愛撫している様な気がした。だからこそ身体も、縄の食い込む痛みを快楽に変換する。
 昼休みの教室で快楽に流されそうになった私は、理性を総動員して身体を止めた。家に帰れば耕一さんがたっぷり愛してくれるのだ。気付かれれば破滅間違いなしの場所で、不毛な行為にふける必要はない。
「(でも、もう・・・)」
 耐えられなくなった私は、立ち上がると校内で唯一一人になれる場所、トイレへと向かった。










 俺・・・柏木耕一は今、山と海に挟まれた温泉街にある、親父の実家の柏木家に泊まっている。
 先ヶ月に亡くなった、別居してここに住んでいた親父の葬式の為に来たのだけど、それからずいぶん経ってもうすぐ大学の夏休みが終わろうとしているのに、まだ家に戻っていない。
 従姉妹の美人四姉妹との生活にすっかり慣れてしまい、都会の安アパートに戻るのが寂しいから・・・という理由だけではない。三女の楓ちゃんと良い仲になったので、彼女と別れるのが嫌なのだ。
 とはいえ従姉妹達が学校と仕事に行って一人きりになる昼間は、大きな屋敷で何もせずにごろごろしているのは退屈だ。
 とりあえずの用を全て終え、やる事の無くなった俺は、居間の畳に寝転がり、何となく手近にあった観光客用のパンフレットを開いた。


 むかしむかし、雨月山という場所に、恐ろしい鬼の一団が現れました。
 どこからか突然にやって来た、大木をなぎ倒す怪力と獣の俊敏さを持つ鬼達は、近隣の村を襲い、享楽の為に人々を殺し、婦女子をさらって辱めます。
 その土地の殿様は、鬼を倒そうと討伐隊を組織しましたが、人外の力を持ち妖しい術をも使う鬼には敵わず、返り討ちに遭った武士達の亡骸が転がるだけでした。

 ある日、雨月山を訪れた流れ者の武士『次郎衛門』は、美しい娘と出会います。不思議な衣装を纏い異国の言葉を話す娘に、次郎衛門は一目で心を奪われますが、言葉が通じなくては想いを伝える事も出来ず、その夜は只別れるしか出来ませんでした。

 その後次郎衛門は何度目かの鬼の討伐に参加しますが、彼らは例によって鬼の力で蹴散らされるだけでした。
 術で火攻めにされ混乱した所に、人の力を大きく超えた集団に襲われたのです。いくら屈強な武士の集団でも、いくら次郎衛門が歴戦の猛者でも、ひとたまりもありません。
 炎が渦巻き、次々と仲間が倒れる地獄絵図の中で、次郎衛門はあの娘と再び出会いました。そう、娘は鬼の一族だったのです。思いもよらぬ再会に太刀筋の鈍った彼は・・・たとえそうでなくても結果は同じだったでしょうが、娘に一瞬で倒されてしまいます。

 重傷を負いながらも、しかし次郎衛門は死にませんでした。あの鬼の娘が助けたのです。
 普通では助からない傷を負った次郎衛門を、娘は自らの血を分けて、鬼の回復力を与える事で助けました。次郎衛門は命拾いをする変わりに、人々に忌み嫌われる鬼になってしまったのです。
 目が覚めた次郎衛門は、自分を鬼にした娘を責めました。何故残酷な鬼である彼女が、そうまでして自分を助けたのかと。誇り高い武士である彼にとって、忌まわしい鬼になってまで助かるのは生き恥でした。
 怒り狂う次郎衛門に、娘は覚えたばかりの言葉で、あなたが死ぬときっと悲しくなるから、だから助けたと言いました。そう、次郎衛門と同じく娘も、あの時彼を一目見て恋をしていたのです。
 娘の純粋な心に打たれた次郎衛門は怒りを収め、娘と結ばれます。

 しかし二人の生活は長くは続かず、娘は裏切り者として鬼達に殺されてしまいました。
 復讐を誓った次郎衛門は、娘から与えられた鬼の力を殿様に示し、自分に鬼の討伐を指揮させてくれるよう頼みます。鬼の恐ろしさに弱腰になっていた殿様も、大きな岩を一撃で真っ二つにする次郎衛門の力を見て、最後の討伐隊を出す決意をします。
 そして次郎衛門率いる討伐隊は、殺された娘の妹の手引きで鬼達を罠にかけ、見事鬼達を退治する事が出来ました。
 その後次郎衛門は、自ら鬼の角を折って人間に戻り、味方となってくれた鬼の娘を妻として、雨月山を守り続けました。


 この雨月山に伝わる、鬼退治の伝説。
 今では観光客用のパンフにも書かれている、日本の何処にでもある昔話の、少し凝った程度の物だが、ごく一部の者はこの話が紛れもない事実だという事を知っている。
 この柏木家は次郎衛門と鬼の娘の直径の子孫で、俺にも鬼の血が受け継がれている。その他にも雨月山の住人には、薄くだが鬼の血を引いている者は少なくない。
 鬼は男が特に凶暴だったらしく、その血を濃く引く柏木家の歴代の男性は殺戮の衝動と戦う宿命を負っていた。一度克服してしまえば問題無いが、狩猟本能に負ければ理性を失い、本能の赴くままに殺人を犯す獣と化してしまう。
 悲惨な末路を歩んだ者の多い柏木家の男達だが、悲劇に関しては女達も決して負けていなかった。いやむしろ、女達の方が重い物を背負って来たのかもしれない。比較的簡単に自分の鬼を制御できる女達は、血に飢えて暴走した兄弟や息子、父親や親類を、自らの手で葬って来たのだから。
 俺自身もつい先日その事実を知り、四姉妹の長女の千鶴さんに俺が鬼の力を制御できるか試してもらい、制御できずに暴走しかけてしまった。我を失った俺は千鶴さんと死闘を繰り広げたが、殺されそうになりながらも必死で俺を守ろうとしてくれた楓ちゃんのおかげで、何とか鬼の力を制御する事が出来た。
 今はもう完全に大丈夫だが、あの夜の事は今思い出しても寒気がする。

 ここまでが柏木家の血塗られた秘密だが、俺はもっと詳しい事実を知っている・・・いや、憶えている。
 ここでいう雨月山の鬼とは、古来から伝わる鬼の事ではなく、似た能力と外見を持つエルクゥという地球外種族・・・つまり宇宙人の事だ。宇宙を旅していた彼らは事故で地球に不時着し、雨月山の鬼と呼ばれるようになったらしい。
 何故俺が、そんな突拍子もない事を知っているのか・・・別に電波で知った訳ではなく、どういう訳か俺には次郎衛門の記憶があるのだ。この世には本当に輪廻転生というものがあり、俺が彼の生まれ変わりなのか、それとも他の何らかの理由で子孫の俺に記憶が受け継がれているのかは分からないけど、次郎衛門の記憶や想いを俺は憶えている。
 そして楓ちゃんは、次郎衛門と恋に落ちた鬼の娘・・・エディフェルの記憶を持っていた。遥かな過去に悲劇的な別離をした二人の想いを受け継ぐ俺達が、この世で再び恋仲になるのは、当然といえば当然かもしれない。

 そう、俺の愛しい楓ちゃん・・・

 高校生の楓ちゃんは夏休みもとっくに終えて、今は学校に行っている。
 俺たちは長い時を経て、ようやく結ばれたのだ。本当は一瞬足りとも離れたくないけど、俺も楓ちゃんも普段の生活というものがあるのだ。こればっかりは仕方がない。
 朝にちょっとした仕掛けをしておいた楓ちゃんが帰ってきたら、どうやって愛してやるか・・・そればかりを考えて、俺は彼女を待つ長い一日を耐えていた。
 それでもあと一時間ほどで、彼女が帰ってくる。いや、あと一時間もあると言うべきか。
 彼女を待つ最後の一時間。毎日の事だが、いつもそれは凄まじく長く感じられた。










 放課後、精根尽き果てた私は、ふらつく足取りで帰路についていた。
 身体に食い込む縄に嬲られ続けた今日は、我慢出来なくなる度にトイレに駆け込み、声を殺して自分を慰め、何とか獣欲を押さえてきた。
 絶え間無く与え続けられる刺激に、私の心と身体はすでに限界を超えている。
 何とか自宅にたどり着き、扉を開けると、玄関には良く知った男の人の姿があった。
 短パンとシャツのラフな服装は普段通り。長身で割とがっちりした身体付き。ものすごく美形という訳ではないけど、優しくて人の良さそうな顔立ち。心に焼き付いてどんな時でも思い出す事の出来る、私がこの世で唯ひとり愛する人の姿。
「あ・・・耕一さん・・・」
 その人の名前を口に出すと、張り詰めていた気が緩んだのか、足から力が抜けてしまった。倒れそうになった私は、前のめりに崩れて耕一さんの胸に飛び込む。
「お帰り、楓ちゃん。そろそろ帰る頃だと思って、ここで待ってたよ」
 耕一さんは逞しい腕で抱き留め、熱くなった頬にキスをしてくれる。それだけで今日一日の全てが報われるような気がした。
「ちゃんと縄を絞めていたようだね。今日一日で何回イった?」
 制服のスカートの上からお尻を撫で、縄を確認した耕一さんは、それを指で摘んで引きながら尋ねる。
「はぁっ!! わ・・・分かりません。数え切れないくらいですっ」
 甘えた私が簡単に情けない悲鳴を上げて、恥ずかしい報告をすると、
「そうか・・・僕は楓ちゃんに会えないで寂しかったのに、楓ちゃんは一人で気持ち良い思いをしていたんだ。ずるいな」
「え? そ・・・そんな・・・んぷっ!?」
 意地悪に抗議しようとする私の口を、耕一さんの口が塞ぐ。
 舌で口の中全てを犯される、濃厚なキス。それはこの前結ばれて以来何度もしたのに、何度しても脳がとろけるような気分になる。
「これはお仕置きが必要だな。良いね?」
 長いキスの後、耕一さんは耳元で言う。低く優しい、心に染み入るような声で。
「・・・はい・・・」
 この声に、私が逆らえる筈もなかった。







 玄関を開けて帰ってきた楓ちゃんは、普段通り凄く可愛く、普段よりも少し色っぽかった。
 整い過ぎとすら見える童顔とおかっぱ頭の綺麗な黒髪で、日本人形のような印象のする女の子だけど、今は色白の肌は赤く染まり、つり目気味の大きな瞳は熱く潤んで、普段の無機的な美貌に妙な色気が混じっている。
 楓ちゃんの小柄な身体が胸に収まると、髪の匂いに混じって女の香りが鼻先をくすぐる。その香りを思い切り吸い込んだ俺は、手の中で楓ちゃんを回して背中を向けさせ、靴箱に手を着かせてお尻を突き出す体勢にした。
「あっ!? こんな所で・・・」
 俺の意図に気付いた楓ちゃんは不安そうな顔をするけど、抵抗しても無駄と分かっているのか、大人しくなすがままになっている。
 楓ちゃんの従順な態度に調子に乗った俺は、制服のスカートを捲り上げて、可愛いお尻を剥き出しにした。小さなお尻を覆う白い下着は、股間の辺りを蜜でぐっしょり濡らしている。
「駄目、駄目です。ここでは・・・ひゃうっ!!」
 俺の意図に気付いた楓ちゃんの拒絶を、縄と下着の間からあそこに指を突っ込んで黙らす。一日中縄で嬲られドロドロに融けたそこは、指二本を簡単に飲み込む。
 前技の必要が無いのを確認すると、Gパンのジッパーから既にはち切れそうなほど起ったナニを取り出し、割れ目に擦り付けて愛液をつける。
「んっ・・・」
 繋がる気配を感じた楓ちゃんは、抵抗を諦めてお尻を少し突き出し、俺の進入に備える。楓ちゃんの心の準備を感じた俺は、位置を確認し直すと一気に挿入した。
「くぁっっ・・・はぁぁぁっっ!!」
 楓ちゃんの細い背中が折れそうな程仰け反り、苦痛なのか快楽なのか分からない嬌声を上げる。女としてはまだ未熟な楓ちゃんは、普段は入れるだけでも一苦労なのに、今日は簡単に俺を受け入れた。
 ナニで感じる膣の動きから察すると、入れただけでイったのかもしれないけど、構わず俺は腰を振り、乱暴に楓ちゃんを犯す。
「やっ・・・やだぁっ・・・ひっ! あぁっっ!!」
 普段と違う場所で愛し合う事に、楓ちゃんは全身を捩じらるけど、俺はがっちり腰を捕まえて逃がさず、更に荒々しく突き立てる。
 肉棒に楓ちゃんの濡れた肉が絡み付き、吸い付き、締め上げる。
「くはぅっ! だめ・・・ダメぇぇっ! ひはぁぁっっ!!」
 暫くすると、相変わらず口では拒絶していても、楓ちゃんの腰は俺に合わせて蠢きはじめた。







 私には、何の取り得もない。
 千鶴姉さんのように綺麗でも、梓姉さんのように料理が上手でも、初音のように可愛くもない。私にあるのは、ただエディフェルの生まれ変わり”らしい”というだけ。
 しかし私はどう見ても、彼女ではなく”柏木楓”でしかない。耕一さんが”柏木耕一”であり、決して次郎衛門ではないように。
 それでも私は良い。幼い頃から耕一さんを想っていた私は、もう自分の意思で耕一さんを好きだから。
 でもごく最近に記憶を取り戻した耕一さんは、たまたま次郎衛門の記憶を持っていただけで、私を愛するよう強要されたのだ。
 だから私は、耕一さんの望む全てを受け入れる。それでこの人の心を本当に私へ・・・エディフェルでなく楓へ向けることが出来ると信じて。


「はぁっ! いや・・・いやですぅっ! くあっ!」
 帰宅してすぐ、私は耕一さんと自宅の玄関でSEXしていた。
 制服の下の肌に縄を食い込ませ、異常な場所で獣のように後ろから犯されることに、理性は拒絶の言葉を発しても、身体は逆の反応を示し、エッチな汁を垂れ流しながら腰を振って悦んでいる。
 姉妹達が帰ってきたら、間違いなくこの卑らしい姿を見られるだろう。もしそうなったら、私は恥ずかしさで死んでしまうかもしれないけど、肉体も精神も耕一さんに逆らうことは出来ず、ただ為すがままにされていた。
「楓ちゃん・・・楓ちゃん・・・楓ちゃん・・・楓ちゃん・・・」
 耕一さんはうわ言のように私の名を呼びながら、大きな耕一さん自身を激しく私に突き立て、制服に手を入れて縄で変形した私の薄い胸を弄る。私の卑らしい孔と、普段はコンプレックスの対象でしかない小さな胸が、耕一さんに痛みと気持ち良さで熱くさせられていく。
 私を乱暴に扱いながらも、耕一さんはどこか優しさを忘れない。耕一さんが本気で欲望をぶつけたら、未熟な私はすぐに壊れてしまうだろうから。
「うぁっ・・・あぁぁぁぁぁっっ!!」
 だから私の肉体は、日に日に異常な行為に慣れていき、今ではこんな状況でも歓喜の嬌声しか上げない。
 貫かれてから二度目の絶頂を感じ、靴箱に倒れ込んだ私は、目の前に姿見があったのに気付く。鏡の中の私は、肉欲で顔を真っ赤に染め、口から涎を垂らし、焦点の合わない瞳で私を見ていた。
「ひぃっ!」
 そのあまりの卑らしさに、私は思わず悲鳴を上げて目を瞑る。
「うぅぅっ・・・楓ちゃんっ!!」
 それと同時に耕一さんが呻き、熱い体液を私の胎内に破裂させてくれた。
 びゅくびゅくと射精しながらも、耕一さんの腰の動きは止まらない。いや更に加速して、二人の体液でドロドロになった私の性器を犯していく。
「くふっ! ふはぁっ! あぁぁんっ!」
 耕一さんの動きにつられて、私も自分が何処にいるか忘れてお尻を振り、言葉にならない嬌声で悦びを叫び続けた。







 俺は射精しながら、可愛い楓ちゃんを突き続ける。
 熱くて窮屈でヌルヌルでスベスベで柔らかくて固い楓ちゃんの膣は、何度犯しても最高に気持ちいい。
「ふあっ! あふっ! あんっ! くあっ!」
 俺のナニが行き来する度に、楓ちゃんはお尻を振りながら可愛い声で喘ぐ。
 休みない性交でナニが少し痛いが、俺の楓ちゃんへの想いを現すなら、こんなものでは足りない。もっと楓ちゃんを悦ばせ、もっと射精しないと。
 それにしても、目の前にある姿見のおかげで、後背位で楓ちゃんと繋がりながら、楓ちゃんの可愛い顔を楽しむことが出来るのはやっぱり良い。見られていないと思って遠慮なく気持ちよさそうな顔をしていた楓ちゃんも、鏡に気付いて恥ずかしそうな表情をする楓ちゃんも、可愛くて最高だ。
 楓ちゃんが学校に行っている間、愛し合うのに良い場所がないか柏木家の中を探し回り、ここに目を付けておいたのは正解だった。
 制服の中では、成長途中の小さく可愛い乳房が肌に食い込む縄で絞り出されて量感を増し、乳首をビンビンに勃起させているのが突っ込んだ手で分かる。服を捲り上げると、いびつに変形しても可愛い楓ちゃんの真っ白なおっぱいが鏡に映し出された。小さ目の淡い桜色の乳輪はもちろん、ぴんぴんに勃起して気持ち良さを訴えている乳首が特に可愛い。
「あぁ、可愛い・・・可愛いよ、楓ちゃん」
「あふぁぁっっ・・・!!」
 両手でおっぱいを弄り、ナニの先で子宮口をグリグリしながら、楓ちゃんの耳元で想いを囁くと、楓ちゃんは喉を仰け反らせて何度目かの絶頂に達した。
 その瞬間俺は全速力で腰を振り、イク時のきゅんきゅん締まる感触を楽しみ、二度目の精液を楓ちゃんの胎内深くに射精する。
「ひぐっ・・・はぁっっ!!!」
 俺の熱い精液を胎内に受けた楓ちゃんは、全身をビクビク痙攣させると、白目を剥いて気絶する。
「・・っと」
 倒れる楓ちゃんを受け止めると、筋肉が弛緩したのか、股間から液体が流れ出る。制服のスカートを汚れないように慌てて捲り上げると、二人の体液で濡れたあそこから黄金色のおしっこがちょろちょろと吹き出ていた。
 楓ちゃんのならそれすらも可愛く感じてしばらく見蕩れていると、尿の奔流は徐々に勢いを弱めていき、止まった頃には床に大きな水溜まりが出来ていた。
 おしっこと俺の精液で汚れた楓ちゃんは、俺の目には微塵も汚いとは映らず、逆に更に愛おしく感じられる。

 とりあえずその場の始末は後にして、楓ちゃんを部屋に運ぼうと抱き上げた時に、なんとなく玄関の引き戸を見ると、白と亜麻色の小さな影が映っていた。小学生みたいな大きさと頭のてっぺんから跳ねた一房の髪の毛が、擦りガラスの向こうにいるのが誰なのか伝えている。
 一気に戸を開くと、そこには予想通り四姉妹の末妹、初音ちゃんが地べたに座り込んでいた。
「あっ・・・!」
 初音ちゃんは悪戯を見つかった子供のように、脅えた顔を向ける。
「やあ、お帰り初音ちゃん」
 こんな状況を見られたのに何故か平静な俺は、ごく普通の挨拶をした。
「お・・・お兄ちゃん・・・」
 一方初音ちゃんは小犬のように震え、詰まった声を出すのがやっとだ。この様子からすると、座っているのではなく腰を抜かしているのだろう。純なこの娘が姉と従兄の激しいSEXを見せられては、無理もない。
「そ、そういうことは・・・部屋でやったほうが良いよ」
 それでも初音ちゃんは、何とか意味を成す言葉を発した。この娘らしい正論すぎる意見が、今の俺には何故か猛烈に可笑しい。
「なるほど。そうだね、初音ちゃんの言う通りだ。あはははははは」
 大声で笑う俺に、初音ちゃんは化け物を見るような瞳を向ける。
 その間も俺の愛する楓ちゃんは、俺の腕の中で安らかに眠っていた。










 気が付くと、私はベッドの上で寝ていた。
 私は確か、玄関で耕一さんに抱かれていた筈だけど・・・何度も貫かれ、死ぬほど気持ち良くなった以降はぷっつり記憶がない。気絶したのだろう。
 目を開けても視界は真っ暗だった。両腕もベルトか何かで拘束されているようで、肌から服と縄の感触が消えている。状況から察するに、私は裸で両手を拘束され目隠しをされて、ベッドの上に寝かされているようだ。
 こんな不自由な状況でも、私の心は落ち着いていた。耕一さんにこういう事をされるのは、初めてじゃないから。数日前にされた時は・・・
 ここまで考えてから、私の心臓は急速に高鳴りだした。あの時の事を思い出し、これから耕一さんにされることを想像して、不安と期待で身体の芯が熱を帯びてくる。
「起きた? 楓ちゃん」
 私の僅かな身じろぎに気付いたらしく、耕一さんの声が聞こえる。
「あ・・・耕一さぁん・・・」
 彼を呼ぶ私の声は、自分でも驚くほど甘く媚びていた。
「さあ、もっと気持ち良くしてあげるよ」
 声とともにベッドに耕一さんが乗る気配がして、大きな手が私を弄り始める。
「は・・・うんっ・・・」
 少し撫でられただけで、エッチな声が漏れてしまう。目隠しをされると、次にどこを触られるか分からなくて、身体が何倍も敏感になったみたいになる。
「可愛い・・・綺麗だよ、楓ちゃん」
 そう呟きながら、耕一さんの口が私の乳首を吸ってくれた。
「くふぅぅっ・・・!」
 弱い部分を責められて達しそうになり、身体が勝手に跳ねる。

 耕一さんがいつも繰り返し言ってくれる、私への賞賛。自分に自信の無い私は、それを素直に信じることは出来ないけど、それでもその言葉は私の胸を暖かくしてくれる。
 耕一さんの手が私の下腹部に伸びるけど、その指先はお腹や太股を撫で、一番敏感な場所は触らずに焦らす。
「あぁんっ・・・お願いです、焦らさないで下さい・・・」
「ふっ・・・」
 恥ずかしさを我慢しておねだりすると、耕一さんは苦笑と共にアソコに指を這わせて、耕一さんだけの入り口と敏感なお豆を擦ってくれる。
「んっ・・・あふっ、あぁぁんっ!」
 目隠しされても、私のエッチな場所がどんどん濡れていくのが分かり、口からいやらしい声が漏れるのを止められない。
 耕一さんに触られるのは嬉しいけど、おねだりまでしてしまい、こんなに感じて、はしたない女だと思われたらどうしよう。耕一さんに嫌われたら、私はもう生きていけない。
「もっと感じて・・・もっと気持ち良くなってよ、楓ちゃん。んぷっ・・・」
 そんな一瞬の不安を察したように、耕一さんは優しく囁いてから私の唇を奪い、激しく甘いキスをしてくれる。
「んぷっ、あむぅっ! ふぁっ、あっ! あぁぁっ!」
 無防備な私は、耕一さんの与えてくれる快楽に翻弄され、甘えた声で悶え続けた。







 夕焼けの反対側、東の空に浮かぶ月の光が窓から射し、暗くなりはじめた部屋を照らしている。
 楓ちゃんの肌はいつ見ても綺麗だけど、月の元で見るのが一番美しい。薄闇の中に肌の純白と髪の漆黒が映え、汗と涙と愛蜜が光り輝く。
 でも今は残念ながら、涙を浮かべる綺麗な瞳は見られない。

「あぁ、ああぁぁんっ! こういちさぁんっ・・・!」
 手枷と目隠しをされて、俺の手の中で悶え続ける楓ちゃん。
 この部屋にはもう一人、俺に手足を縄で縛られ、口にボールギャグをはめられた初音ちゃんが、すぐそこの床に転がっていると知ったら、この娘はどんな顔をするだろう。
 初音ちゃんは固く目を閉じて俺達の愛し合う様子を見ないようにしているけど、耳は塞げないので楓ちゃんの可愛い嬌声をばっちり聞いている筈だ。
 声を出して助けを求めれば良いのだろうけど、縄で無理矢理開かれた初音ちゃんの脚の間には、エッチな染みがくっきりと付いたパンティが見える。玄関で俺と楓ちゃんのSEXを覗いていた初音ちゃんは、オナニーしたかどうかは知らないけど、興奮してエッチな汁を垂らしていたのだ。それを楓ちゃんに知られないように、初音ちゃんは息を殺して自分の存在を気付かれないようにしている。
 その必死さと、ボールギャグの穴から涎を垂らす口元が滑稽で、俺は口の中で含み笑いを噛み殺しながら、俺の持っている全ての技術で楓ちゃんを悦ばせ、その声を初音ちゃんに聞かせる。
「あぁんっ! 耕一さん、欲しい・・・欲しいですぅ!」
 盛り上がった楓ちゃんが、大声でエッチなおねだりをすると、驚いた初音ちゃんが目を見開く。俺は楓ちゃんを後ろから持ち上げて脚を開き、初音ちゃんに可愛いアソコが良く見えるようにしてあげた。夕闇の迫る部屋はもう大分暗くなったけど、月明かりのおかげでまだ物を見るのに不自由はない。
 ぐっしょり濡れた楓ちゃんのアソコを目の当たりにした初音ちゃんは、ぶるぶる震えながらも、ソコから目を逸らすことが出来ないようだ。
「あぁっ、早く・・・耕一さん、早く下さいっ」
 初音ちゃんが見ているとも知らず、楓ちゃんは全身をくねらせて俺を欲しがる。
「早く、何が欲しいの?」
「お・・・オ〇ンチンです。耕一さんのオチ〇チンが欲しいです・・あぁ」
 俺が意地悪に尋ねると、楓ちゃんは素直に答えてから、恥ずかしそうな溜め息を吐く。今の言葉を初音ちゃんも聞いたと知ったら、気が狂いそうなほど恥ずかしがるだろう。その瞬間を想像すると、俺は強い興奮を覚える。

 いいよ、楓ちゃん。初音ちゃんに俺達の愛し合う姿を見せてあげようね。

「良く出来ました。はい、ご褒美だよ」
 俺は初音ちゃんに見せ付けるように、ナニを楓ちゃんに押し付け、ゆっくり貫く。相変わらず楓ちゃんの膣内は、壊れるのではと不安を感じるほどきつい。
「うっくぅぅぅっっ・・・くはあぁっっ!!」
 その間、楓ちゃんは息を詰まらせたような呻き声を漏らしていたが、亀頭で最奥をノックすると、悲鳴に近い嬌声を上げた。小さな楓ちゃんのオマ〇コが俺の大きさに馴染むまでじっとしていると、膣壁が気持ち良さそうにぴくぴく蠢く。
「いくよ」
「はい・・・あぁっ!」
 一言囁いてから、大きく腰を振って俺のナニを楓ちゃんの中で行き来させる。
「ふはっ! あぁぁんっ! い・・・はぁっ!」
 楓ちゃんも俺に合わせて、一生懸命お尻を振る。
 ジュプジュプと派手な水音が立つ俺達の繋がった個所を、初音ちゃんは目をそらす事も出来ず、脅えた瞳で見詰め続けていた。きっと両親のSEXを見てしまった幼い子供は、こんな顔をするのだろう。そう思うと妙に興奮し、それと同時に何故か可笑しくなってきた。
「くくっ・・・」
「!?」
 俺が思わず笑いを漏らすと、楓ちゃんの身体が一瞬硬直する。自分が笑われたと思い、脅えたのだろう。俺は誤解を解くために深いキスをして、楓ちゃんを安心させる。

 楓ちゃんは無表情な娘に思われるけど、本当は実に表情豊かな女の子だ。顔はもちろん肌の色やちょっとした身動ぎなどで、全身を使って感情を現す。
 もっとも楓ちゃんの表情を全て判別できるのは、世界中で俺だけだ。次点で初音ちゃんだろうけど、彼女は楓ちゃんの太腿やお尻、膣や菊座の表情までは当然知らない。
 俺は初音ちゃんに、今まで知らなかった楓ちゃんの全てを教えてあげようと、楓ちゃんとキスしながら激しく突き上げる。
「んぷっ、んちゅぅっ。こういちさ・・・あぁんっ! イ、イきそうです!」
 視覚を封じられて触覚が敏感になった楓ちゃんは、すぐに頂点寸前まで昇ってしまった。俺も初音ちゃんに見られて興奮し、早くも射精感が込み上げてきている。
「ああ、イって良いよ、楓ちゃん。一緒にイこう!」
「はい、はい! イク・・・イきます! 耕一さん! あひぁぁぁぁっっ!!」
 俺達は同時に昇り詰め、俺は楓ちゃんの膣内に精液を射精し、楓ちゃんは悲鳴に近い声を上げながらおしっこのような潮を吹く。ビクビクと痙攣した楓ちゃんは、ぐったりと俺の胸に倒れ込んできた。
 ふと気がつくと、初音ちゃんの瞳の色は脅えから興奮に変わっていた。







 私が絶頂に達すると同時に、耕一さんの分身が私の中でビクビク跳ね、熱いモノを迸らせてくれた。手枷と目隠しをされた私は、身体の全ての感覚がそこに集中したように、耕一さんの体液を一滴一滴まで感じ、更に高い場所へ昇る。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・」
 行為の後、繋がったまま火照った身体を耕一さんの腕に抱かれる一時は、何物にも代え難い時間だ。私と耕一さんの体温、鼓動、呼吸が混ざり、一つに融けていくような錯覚は、炎のような肉体の交わりと違う、温かい幸福感を私に与えてくれる。
「・・・?」
 耕一さんの呼吸に耳を澄ませていると、ふと別の音が耳に入った。誰かの興奮した息遣いと思われる、規則的で少し荒い空気音。
「誰? 耕一さん、誰か居るんですか?」
 私達だけの筈の空間を犯す存在に恐怖を感じ、悲鳴交じりで耕一さんに問う。
「おや、ばれちゃったよ。ふふふ・・・」
「んむぅぅぅぅっっ!」
 邪気のない耕一さんの声に、曇った女性の悲鳴が続く。何か口に咥えたような声だけど、幼さの混じる耳慣れた響きには、確かに聞き覚えがある。
「初音!? 初音がここに居るんですか!?」
「ああ。楓ちゃんが目を覚ます前から、ずっとここにいたよ」
 絶叫に近い私の問いに、耕一さんは当然の事を話すように答える。
「今も、俺達の繋がっている場所を見ているよ」
「ひっ・・・嫌あぁぁぁぁっっ!!」
 耕一さんの言葉で、自分がどんな格好でいるか思い出し、私は身を捩りながら悲鳴を上げる。私はそ股間に耕一さんの分身を受け入れ、はしたなく大股を開いているのだ。その姿を・・・いやそれだけでなく、耕一さんに愛され快楽に狂った私を、妹に全て見られたのだ。耕一さん以外には死んでも見られたくない、恥ずかしい姿を。
「どうして・・・何故初音が・・・?」
 半分パニック状態の私は、目隠しの下で涙を流す。
「見れば分かるよ。初音ちゃんが何でここに居るのか」
 そう言って耕一さんは、私の目を覆う黒い布に手をかけた。
「うむふぅぅぅぅっっ!!」
 それと同時に、初音がまた奇妙な声を上げる。
 目隠しが取れ視覚が戻ると、薄暗い部屋の隅に制服姿の初音の姿が目に入った。妙な姿勢で床に転がる初音の身体は幾重にも紐が巻かれ、脚を強制的に広げられて両手を後ろ手に拘束され、口には私が耕一さんに買ってもらったボールギャグが填められ穴から涎を垂らしている。身体を拘束する紐もよく見ると、耕一さんが私のために買ってきた縄だ。
「初音・・・それ、私の」
 無残な様子の妹を目にしたのに、私の第一声はこれだった。自分でも異常だと思うけど、その時は耕一さんのプレゼントを初音が使う方が気に入らなかったのだ。
「ふふ、まあ少しだけ貸してやってくれよ。んで、なぜ初音ちゃんがここに居るか、だけど・・・」
「んんっ、うんううぅっ!」
 耕一さんが私から離れ歩み寄ると、初音は芋虫のようにもがいて逃げようとする。耕一さんは全裸で、股間に半分硬度を保った大きな物をぶらぶらさせているのだから無理はない。耕一さんの裸を他の女の子に見られるのは、ちょっと嫌かも。
 私がそんな事を考えている間に、耕一さんは初音を背中から捕まえ、開脚させられた脚の中心を私に見せる。スカートが捲れて丸見えになった初音の白いショーツは、股間の位置がぐっしょり濡れて肌が透けているのが、月明かりでもはっきり分かる。
「初音ちゃんは、玄関で俺達が愛し合っているのを覗いてオナニーしていたんだ」
「ううぅぅぅっっ!!」
 耕一さんが言うと、初音はぽろぽろ涙を流し始めた。
「それでせっかくだから、お仕置きも兼ねてじっくり見せてやろうと思ってね」
 耕一さんの説明を、私は愕然としながら聞いていた。
 初音がここに居るのは、私にはさっぱり分からないけど、耕一さんなりのがある理由は分かった。私の理解を超えた耕一さんの行動はもう慣れたけど、それよりも初音の方が少しショックだった。
 まあ場所が場所だったから、”あの最中”を見られたのは仕方ないかも知れない。恥ずかしいけど。でも、純真な初音が覗きをしながらオナニーをするなんて、想像も出来なかったのだ。
「本当なの? 初音」
 私が聞くと、初音は首をブンブン振って否定する。
「嘘付いちゃ駄目だよ、初音ちゃん。証拠がくっきり付いてるんだから」
 耕一さんは初音に囁きながら、ショーツの濡れた部分に指を伸ばす。
「んひぅっ!」
 指が割れ目をなぞると、微かに濡れた音がして、初音の全身が跳ねる。
「ほら、こんなに濡れて。俺達のSEXを見て、興奮してたんだね」
「ぬぅぅ・・・んふぅっ!」
 耕一さんが薄笑いを浮かべながら初音のアソコを擦り続けると、不自由な身体で精一杯の抵抗をしていた初音の動きが遅くなっていく。涙の伝う初音の頬が紅潮していき、呻き声に甘い吐息が混じってきた。太腿の表面に汗の珠が浮き、良く見るとアソコの濡れ具合も激しくなっている。
「う・・・うぅぅっ・・・」
 初音は一瞬恥ずかしそうな目を私に向けると、遂に耕一さんの指に合わせて腰を蠢かせ始めた。涙と涎と汗と愛液にまみれ辱められる妹を・・・それと妹の身体を触る愛する人を、私は何も出来ずに呆然と見ていた。







 びちゃびちゃのパンツの上から割れ目を弄っていると、初音ちゃんは抵抗を止めて大人しくなり、真っ赤な顔で息を荒げながら、ぴくぴくと腰を動かし始めた。初音ちゃんが俺の手で明らかに感じている反応を示すと、楓ちゃんは妹のエッチな姿に目を丸くして驚く。普段の初音ちゃんは、性格も容姿も性欲とはあまりにかけ離れて見えるから当然かもしれない。
 楓ちゃんの驚いた顔と、恥ずかしそうにしながらも身体が感じるのを止められない初音ちゃんが可愛い。興奮した俺は初音ちゃんのパンツの横から指を入れ、割れ目を直接擦る。
「んんっ! んふあぁぁっっ!!」
 その瞬間、初音ちゃんは全身をぴくぴく跳ねさせて悦ぶ。エッチな汁でヌルヌルの初音ちゃんのアソコは、指で触れた感じでは容姿通りに未熟なようで、それどころか触れた範囲には陰毛すら生えていなく、つるんとしている。
 初音ちゃんが外見だけでなく身体まで幼いと再確認すると、妙な興奮が沸き上がってきた。可愛い初音ちゃんをもっと感じさせたくて、割れ目に指を浅く入れ、中にある肉の突起を探す。
「んふうぅぅぅっっっ!!」
 俺の指先が固く尖った肉芽に触れると、それだけで初音ちゃんは全身を仰け反らせ、ボールギャグから涎を吹き出して絶叫した。あまりに激しい反応にちょっとびびりながらも、包皮に包まれた肉芽をそっと指先で転がしてやる。
「こふっ! ほはぁぁぁぁっ・・・!」
 初音ちゃんはまだ辛そうに、でも気持ち良さそうに身体を跳ねさせ、可愛く喘ぐ。

 本当の妹みたいに俺を慕ってくれる、可愛い初音ちゃん。
 この娘の前世は、俺の前世である(らしい)次郎衛門の妻リネットだった。エディフェルを失った次郎衛門を癒し、復讐鬼と化しエルクゥ達を滅ぼした彼を許したリネット。その優しさに打たれ己の罪に気付いた次郎衛門は、一人ぼっちになった彼女を一生守ると誓い、そしていつしか心から愛するようになった。
 もしかしたら次郎衛門は、リネットをエディフェル以上に愛していたかもしれない。

 ならば俺・・・柏木耕一の最も愛する女性は? 言うまでもない、楓ちゃんだ。もちろん初音ちゃんも大好きだけど、やっぱり楓ちゃんは別格だ。

 そこで俺はようやく、俺と初音ちゃんの絡みを見詰める楓ちゃんの、悲しそうな視線に気付いた。俺が意地悪をした時や、ハードなプレイをした時のと違う、嫉妬の混じった本気で悲しそうな瞳。初めて見るそれは予想通り美しく、俺は初音ちゃんから離れ、楓ちゃんに引き寄せられて行く。
「ふあぁ・・・」
 解放された初音ちゃんは、安堵とも失望ともつかない吐息を吐く。

 大丈夫、後でちゃんとイかせてあげるからね、初音ちゃん。

 心の中で呟いてから、俺は両腕を拘束されたままベッドの上に腰掛ける楓ちゃんに歩み寄る。
「こういちさん・・・」
 涙の伝う頬に触れると、楓ちゃんは切なげな瞳で俺を見上げ、切なげな声で俺を呼ぶ。この必殺技がある限り、俺は永遠に楓ちゃんの虜だろう。
 堪らず楓ちゃんを抱き締めると、楓ちゃんは頬を俺に擦り付けてきた。







 耕一さんに優しく抱かれただけで、私の悲しい気持ちはすぐに霧散し、代わりに熱い感情が胸を満たしていく。自分でもちょっと単純かなと思うけど、耕一さんの広い胸に抱かれるのは、私にとって至高の幸せなのだから仕方がない。
 耕一さんの胸には、少し初音の匂いがした。普段の妹からするひなたの匂いと違う、でも何故かすぐに彼女の物と分かる、初めて嗅ぐ初音の”女”の匂い。同性の私でも心地よいと感じる、ミルクのような甘い香り。
 それにちょっと嫉妬した私は、私の匂いを耕一さんに擦り付けて、初音の匂いをかき消そうとする。動物みたいな行動をとる私を受け入れてくれたのか、ただ甘えていると思ったのか、耕一さんは子供をあやすように頭を撫でてくれた。
 大きな手で撫でられるのが気持ち良くて、更に頬を耕一さんの胸に擦り付けてもっと撫でて貰い、その光景を初音に見せ付けようとする。耕一さんが私の物だということと、私が耕一さんの物だということを思い知らせるために。
 何度も撫でて貰いちょっとうっとりしながら、初音がどんな顔をしているかと、ちらっと彼女の方を見る。縄で身体を縛られて口枷を填められ床に転がる初音は、悲しさと寂しさの混じった瞳でこちらを見ていた。
 涙と涎で汚れた妹の痛々しい姿を嘲笑できるほど、私の精神は図太くないようだ。
「あ・・・」
 涙に濡れた初音の瞳と目が合うと、居たたまれなくなって耕一さんの胸から頬を離す。私の罪悪感に気付いた耕一さんは、私を苛めるためにわざと私の身体を後ろから抱き直して初音に向け、両手で肢体を愛撫しはじめた。
「やっ・・・嫌! 止めて下さい、初音の前では・・・はんっ!」
 聞き入れてくれる筈のない哀願をしながら、身を捩って抵抗するけど、腕を拘束された状態では・・・いやたとえ自由の身でも、私の弱い所を知り尽くしている耕一さんに敵う筈もない。
「くふっ! やだ・・・お願いです・・・あはぁっ!」
 大胆に、繊細に動く耕一さんの手に敏感に反応して、私の身体は意志に反して火照っていき、初音の見ている前で感じている姿を曝してしまう。いや血を分けた姉妹に見られる事に興奮して、普段以上に感じているかもしれない。その証拠に先程の玄関の時もそうだけど、私の全身は異常なまでに敏感になっていた。
「どんどん濡れるね。初音ちゃんに見られるのが、そんなに気持ち良い?」
 そんな私の反応を見透かして、耕一さんがエッチな汁を指ですくって、私の目の前に差し出す。少し粘っこい透明な液が耕一さんの指の間で糸を引き、月の光を反射してきらきら輝く。
「あぁっ・・・そんなこと、ありませ・・・んっ」
 否定しようとする私の唇に、耕一さんは指で口紅みたいに愛液を塗る。私は普段通り条件反射みたいにその指を舐め、自分の愛液を味わう。
 舐めるだけで頭がぼうっとしてくる、すごくエッチな味。はじめは自分の体液を舐めるのに抵抗があったけど、耕一さんが私のアソコを舐める度に、繰り返し美味しいと言ってくれたら、いつの間にか自分でも美味しいと思うようになっていた。
「気持ち良いんだね? 楓ちゃん」
 耳元で優しく、耕一さんが繰り返し問う。この声に私が嘘をつける筈もない。
「はい・・・妹にエッチな姿を見られて、すごく気持ち良いです」
 私は素直に、必要以上の事も答えてしまう。それを聞いた耕一さんは、微笑みながら私の頭を撫でてくれた。
「でも、楓ちゃんは気持ち良くなっているけど、ほったらかしにされている初音ちゃんは可哀相だね?」
 私の頭を撫でながら、耕一さんが耳元で囁く。
 愛液で下着を濡らしながらも拘束されて何も出来ない初音は、寂しそうな瞳でこちらを見ていた。守ってあげたくなるその瞳を見ていると、何とかしてあげたくなる。
「はい・・・初音も気持ち良くさせてあげたいです」
 完全受け入れモード(?)に入った私は、自分でも驚くような事を平気で言う。耕一さんが他の娘に触れる姿など、絶対見たくない筈なのに。でも、普段は可愛くて無垢な初音が乱れる姿は、ちょっと見てみたいかも。
「なら、楓ちゃんがしてあげなよ」
 私の矛盾した想いを見透かしたのか、耕一さんがとんでもない事を言う。
「えっ?」
 虚を付かれて、私は間抜けな声で聞き返す。実の妹にエッチな事をするなんて、いくら私でも想像も出来なかったのだ。
「初音ちゃんもさっきからずっと待ってるよ。ああゆう生殺し状態の辛さは、楓ちゃんも良く知ってるだろう?」
 耕一さんが示す先で、初音がすがるような顔で見ている。本当は解放して欲しいと言いたいのだろうけど、私には気持ち良くしてと求めているように見えた。
 耕一さんが私の手枷を外し、後ろから初音の方へ軽く押し出す。
「ほら、してあげなよ」
 耕一さんに促されるけど、私は躊躇してその場に立ち竦む。実の妹に性的行為をするなど、正気の沙汰ではない。
「はい・・・分かりました」
 それでも数秒後、私は何故か耕一さんの指示に肯いた。
 自分の行動に他人事のように驚きながら、それでも私の身体は勝手に動き、初音に近づいていく。いや自分で返事をし、自分の手足で動いているのだから、これはやっぱり私の意志なのだろう。

 私は本気で初音と・・・実の妹とエッチな事をするつもり?

 私が心の中で葛藤している間に、初音は全裸の私に迫られて、不自由な身体で何とか逃げようとする。その脅えた表情とは裏腹に、大きく開かされた股間の中心には白い下着にべっちょりと染みが広がり、初々しいデザインのショーツを淫靡に飾りつけている。そこに引き寄せられるように、私は初音の肢体に覆い被さった。
 初音の体温と匂い、息遣いを間近に感じると、私の胸に何か懐かしいような物が込み上げて来て、それに突き動かされた私は、初音の小さな身体を抱き寄せた。か細く柔らかい初音の身体は、ちょっと力を込めれば簡単に壊れそうで、ひたすら優しく、そっと抱きしめる。初音は恐怖と驚愕で硬直し、全身を震えさせながらも、大人しくなすがままになっている。
「大丈夫・・・何も恐くないよ」
 私はまず緊張を解きほぐそうと、精一杯優しく囁きながら、初音の紅潮した頬を伝う涙にキスをした。その場に二度三度と啄ばむようなキスをしてから、反対側の頬に、前髪をかき分けて額に、固く閉じた瞼に、涎の伝う顎にと、初音の顔を慈しむように口付けする。その間も初音は身体を固くしているけど、いつの間にか震えは止まったようだ。
 私は初音の口から、口枷を外してやる。
「楓お姉ちゃ・・んんっ!?」
 自由になって何か言おうとする初音の口を、変わりに私自身の唇で塞いだ。







 楓ちゃんは素直に俺の指示に従い、初音ちゃんに覆い被さってそっと抱き、深いキスをし始めた。
「んっく・・・ふうぅぅっ!」
 実の姉に抱かれる初音ちゃんは、何とか抵抗しようとしているけど、縄で自由を奪われ楓ちゃんの唇で口を塞がれているので、曇った呻き声を上げることしか出来ない。
「ちゅっ・・・ぴちゅっ」
 二人の口から聞こえる唾液の音が、楓ちゃんの舌が初音ちゃんの口腔を深く犯している事を伝えている。俺と一緒に様々な行為をしてきた楓ちゃんの舌使いを受けては、ウブな初音ちゃんは堪らないだろう。
 やがて諦めたのか、初音ちゃんは身動きしなくなり、目を閉じてキスを受け入れ始めた。なすがままの妹に、楓ちゃんは優しく激しく深いキスを続ける。
「ぷはぁ・・・」
 それから暫くして、楓ちゃんがずいぶん長いキスから初音ちゃんを開放した。離れた二人の唇の間を唾液の糸が引き、吐息が絡み合う。
「お・・・おねえちゃん・・・どうして」
「初音・・・ごめんね」
 涙を浮かべて問う初音ちゃんに、楓ちゃんは謝ってからもう一度軽くキスをし、猫のように可愛い舌を伸ばして、初音ちゃんの顎に伝う涎を舐め取っていく。初音ちゃんは大人しく顔を舐められていたけど、楓ちゃんが股間に手を伸ばすと、さすがに身を捩って抵抗する。
「安心して、痛くしないから・・・ちゅっ」
 楓ちゃんは囁きながら何度もキスをし、濡れた下着の上から割れ目にそっと指を這わせ、優しい愛撫をしていく。
「んっ・・・ひゃんっ!」
 敏感になっていた初音ちゃんは、軽く触れられただけで可愛い喘ぎ声を上げた。楓ちゃんの左手は初音ちゃんの割れ目を愛撫し、右手は制服とシャツを捲り上げて飾り気の無いブラジャーを取り去り、初音ちゃんの胸を露出させる。
 予想通りというか、見た目通りというか、初音ちゃんのおっぱいは小さかった。楓ちゃんも小さいけど、それ以上に。しかし未熟で固い為か、仰向けの体勢でも自重で潰れず、僅かな脹らみが可愛い形を保っている。その中心の親指の先くらいの淡い桜色の乳輪の中にある乳首は、小さいながらもぴんぴんに起って存在を誇示している。
 初音ちゃんらしく小さく幼い、でも可愛くて美しいおっぱい。
「やぁっ・・・!!」
 女の子の隠しておきたい部分を俺と楓ちゃんに見られて、初音ちゃんが羞恥の悲鳴を上げる。その可愛い声と表情に俺と同じく興奮したのか、楓ちゃんは幼い右のおっぱいに痛みを与えないようにそっと触れ、掌で優しく揉みながら指先で尖った乳首をこりこり転がし、空いている左のおっぱいは乳首に口付けしてちゅうちゅう吸う。
「んっ・・・はぅっ・・・っ!」
 小さい分敏感な膨らみを愛撫されて、初音ちゃんの口から可愛い喘ぎが控えめに漏れ始める。徐々に高くなっていくそれを確認してから、楓ちゃんの左手は再び下着の上から割れ目を擦り始めた。
「ひっ! うはっ・・・ああぁぁっ!」
 敏感な三個所を愛撫されて、初音ちゃんは全身を震えさせて嬌声を上げ続けるが、しばらくすると刺激に跳ねていただけの腰が控えめながらも指に合わせて蠢くようになった。すると楓ちゃんは、愛撫を一旦止めて初音ちゃんのパンティに両手をかけ、ゆっくり引き下ろす。
「あぁぁんっ・・・んぷぅっ」
 力無く抵抗する初音ちゃんだが、楓ちゃんが唇を塞いで深く吸うと、諦めて下着を脱がされる。びしょ濡れのパンティが膝まで下りた所で、楓ちゃんの肩越しに初音ちゃんのアソコを覗き込むと、そこは先程指で感じた通り本来あるべき恥毛が全くなく、愛液に濡れて剥きたての茹で卵のようにつるつる光っていた。
 邪魔な毛が無いのではっきりと見える、一本筋が入っているだけの割れ目は、びっしょり濡れながらもまだぴったりと閉じている・・・と思ったら、俺の見ている前で息づくように僅かに開き、蜜を吐き出して桜色の肉を覗かす。
 幼いながらも敏感に刺激に反応し、淫靡な動きを続ける初音ちゃんのアソコ。
 初音ちゃんの年齢で無毛なのは異常かもしれないけど、この歳で無毛なのも別に皆無ではないらしいし、何より初音ちゃんらしくて可愛いと俺は思う。
「可愛いよ、初音ちゃん」
「!? やだ・・・見ないでよぉ、お兄ちゃん・・・」
 俺は本心で言ったのだけど、初音ちゃんはからかわれたと思ったのか、羞恥のあまり泣き出した。最も恥ずかしい部分を見られる羞恥だけでなく、まだ発毛していないのを自分でも気にしていたのだろう。
「本当に可愛いよ、初音のここ・・・」
 楓ちゃんは耳元でそっと囁くと、泣きじゃくる初音ちゃんの股間に頭を入れ、アソコに顔を近づける。
「楓お姉ちゃん? 何を・・・ひゃあぁぁっっっ!!」
 守り毛のなく無防備なアソコに楓ちゃんが口付けすると、初音ちゃんは大きな悲鳴を上げた。
「ダメ・・・そこ、きたな・・・はぁっ!」
 拒絶する初音ちゃんを楓ちゃんの舌がアソコを一舐めして遮り、そのまま舐め続ける。その舌使いは俺の位置からは見えないけど、ピチャピチャという派手な水音と、俺との行為で身につけた楓ちゃんのフェラテクから想像すれば、相当ねちっこくて淫靡なものだろう。
「うあ・・・はあぁぁっ! ひうっ! くあぁっ!!」
 全身を痙攣させて絶叫に近い嬌声を上げる初音ちゃんの様子からも、その事が伺える。感じ過ぎて呼吸困難寸前みたいだけど、他人にアソコを舐められるのは初めてであろうこの娘が、器用に動く楓ちゃんの舌の愛撫を受けては無理も無いだろう。女の子同士だから、感じる所がよく分かるのもあるかもしれない。
「あ・・・かはっ! はぁっ! あっ・・・ああっ!」
 今にもイきそうのか、初音ちゃんは肢体をかくかく跳ねさせ、もはや嬌声にもならない吐息を吐き始めた。楓ちゃんは更に激しく舌と唇でアソコを責め、初音ちゃんに止めを刺そうとする。
「ぴちゅ、ぺちゃ・・・ちゅうぅぅっっ」
「ひぐっっ・・・! うああぁぁぁぁっっっ!!」
 恐らくクリトリスを吸ったのであろう派手な吸引音と同時に、初音ちゃんは絶叫と共に頂点へ達した。背中を大きく反らせてビクンビクンと痙攣した後、糸が切れた操り人形のようにぐったり動かなくなる。
 汗で濡れた全身と真っ赤に紅潮した頬、荒い息で上下する薄いおっぱいが月に映え、幼いながらも妙に艶めかしい。







 その幼い見た目に似合わず、初音のアソコは驚くほどびっしょり濡れてエッチな匂いを発していた。
 いかにも純真な女の子という感じの妹が隠していた、あまりにも淫猥な性の欲望。それでもなぜか私は、それを醜いとも卑らしいとも思わなかった。
 耕一さんが私にしてくれるような気持ちいい事をしてあげたら、初音は激しい反応を示した。妹の派手な喘ぎ声に初めはびっくりしたけど、慣れると嬉しいような、楽しいような、何ともいえない気分になり、ちょっと興奮してきくる。耕一さんも私がエッチな声を抑えられないと、こんな気持ちになっているのだろうか。
 割れ目の中から真珠色の小さなクリトリスを探し出し、唇に含んで吸うと、初音は悲鳴を上げながら絶頂に達した。
 初音が他人の手で絶頂に導かれるのは、多分初めてだろう。強すぎる快楽に苦しそうに喘ぎ、拘束された全身をビクビク痙攣させた。その痙攣が収まると、私も初めての時に耕一さんにして貰ったように、指で割れ目を緩やかに愛撫して、絶頂後の余韻を味わわせてやる。
「うんっ・・・ふうぅ・・・」
 まだ幼い初音には、この位の刺激が丁度良いだろう。気持ちよさそうに、でも先程と違いどこか安心したような甘い吐息を吐く。
 性行為後の熱く火照った、汗と女の香りがする初音の肢体を抱いていると、以前にもこんなことがあったような気がする。幼い頃一緒に寝た時とも違う、ずっと昔の淡い思い出。
「ひゃんっ!?」
 奇妙な記憶に意識を飛ばしていると、耕一さんが前触れもなく私のお尻を撫でてきた。興奮して過敏になった私は、その緩い刺激にも思わず悲鳴を上げてしまう。
 振り返って耕一さんを見ると、その瞳は明らかに興奮を現して、今日三度も射精した筈の分身を天井に向けていた。耕一さんに欲情して貰えるのは嬉しいけど、その対象は初音かも知れないと思うとちょっと複雑だ。
 いや、もしかするとその興奮の対象は私や初音ですらなく、前世の妻リネットに対してかもしれない。

 ってあれ? そうか・・・

 ふと私は、先程の奇妙な懐かしさの正体に気付いた。というより、思い出した。


 幾千幾万の夜をさかのぼった、私達が楓と初音として生まれる前。その頃から私達は姉妹だった。私と初音だけでなく、千鶴姉さんと梓姉さんも。
 優しくも厳しい長女のリズエル、荒々しいけど根は繊細な次女のアズエル、無口な三女のエディフェル、そして明るく優しい末妹のリネット。今と同じ組み合わせの、仲の良い四姉妹。
 あの頃の私達は、狩猟民族エルクゥの皇女として生まれ、宇宙船ヨークと交信し操る巫女の役を司り、幼い頃から星ヶを渡り歩いて生命を狩る旅をしていた。
 自らの快楽のために他の命を奪う。一見残虐で無意味なエルクゥの生命狩りだけど、それをしなければエルクゥ達は狩猟本能に負けて殺し合い、すぐに自滅の道を歩んだだろう。
 私・・・エディフェルや姉さん達はその事を割り切っていたけど、優しいリネットはいつまでも慣れることは出来ず、殺戮の旅を続ける罪悪感を消せなかった。それでもリネットは仲間の為、姉達の為に、姉妹と共にヨークを操っていた。
 リネットが操舵をしていたある日、ヨークは推進機関に故障を起こし、雨月山に不時着してしまう。その故障は数日前の戦闘での損傷が原因で、リネットに直接の責任はなかったけど、彼女は事故が起きた理由を自分が嫌々ヨークを操っていたせいだと思い込んでしまう。
 そして起こった、エルクゥとよく似た容姿の地球人と、帰る術を失ったエルクゥ達の悲劇。
 全ての責任を感じ、自分を責め続るリネットを、エディフェルは優しく抱いた。
 エルクゥの社会でも同性愛はタブーだけど、エルクゥの女性が同性と肌を合わせるのは特に珍しい事ではなかった。エルクゥの男性の性行為は相手への思いやりに欠けて、自分の性欲を満たすだけの事が多い。だからエルクゥの女性は、快楽より温もりと安らぎが欲しい時、それを同性に求めるのだ。
 そして近親相姦は、エルクゥにとってタブーですらない。
 悲しみに暮れるリネットを、エディフェルが全身で慰めたのも、エルクゥの風習なら当然だったかもしれない。


 そう、ちょうど今の初音のように、あの時のリネットも少し脅えながら、私の腕に小さな身体を収め、快楽に身を焦がしていた。


 耕一さんにお尻を撫でられながら、私は初音を拘束する縄を解き制服も脱がせていく。快楽の余韻でぐったりした初音は、自由になっても逃げ出そうとしない。
「あっ・・・お姉ちゃん」
 手首に赤く付いた縄の痕が痛々しく、それを癒すように舌でなぞると、ようやく我に返った初音は照れた声で私を呼ぶ。
「初音・・・んちゅ」
 名前を呼び返しながら唇を重ね、口腔内に舌を入れると、控えめにだけど初音も舌を絡め返してくれた。
「んっ・・・ちゅぷっ・・・あっ?」
 深くゆったりとした口付けを交わしていると、お尻を触っていた耕一さんが私のアソコに怒張を押し付けてきた。
「ふぅっ・・・ああぁぁっ!」
 入れやすいようにお尻を突き出し息を吐くと、耕一さんは私の中に進入してくる。今日三度も中に出されて、更に初音を責めて興奮しどろどろに潤んでいた私のアソコは、大きな耕一さんを簡単に最奥まで受け入れた。
「ふぅっく・・・あぁっ! 耕一さん、深い・・・あはぁっ!」
 三度も出したのにすごく固い耕一さんの分身に奥を突き立てられて、私は初音の身体の上で派手に喘ぎ声を上げ始めた。いくら押さえようとしても身体は凄い快楽を感じ、いやらしい吐息を初音の顔にかけてしまう。
「お姉ちゃん・・・耕一お兄ちゃん・・・」
 私と耕一さんの性交を、初音は至近距離で見詰めている。その瞳は先程までとは違い、脅えや混乱よりも興奮の方が色濃く伺えた。
 初音の目に映る私の顔は、さっき鏡で見たように、きっと快楽に酔った卑らしい表情をしているだろう。そんな顔を見られて死ぬほど恥ずかしい筈なのに、私は心の何処かでもっと見て欲しいと願っていた。好きな人に恥ずかしい所を見られると妙に興奮するということは、毎晩耕一さんに身体の隅々まで見詰められて、嫌という程思い知らされている。
「あぁ、初音ぇ・・・見て・・・もっと見てぇっ! あぁぁっ!!」
 恥ずかしい想いを思わず口に出し、私は羞恥のあまり軽い頂点に達した。身体の筋肉が緩んで口から涎がひとすじ垂れ、初音の頬に落ちる。
「んっ・・・ちゅ」
 可愛い顔を汚してしまった事に自己嫌悪を感じていると、初音は可愛い舌を伸ばして、私の口元を舐めてくれた。柔らかく温かい舌の感触が嬉しくて、私は少し涙を流しながら初音の唇に縋り付く。
 その間も私のお尻は、耕一さんの腰に合わせていやらしく蠢いている。貪欲に快楽を貪る私に、耕一さんは大きな肉棒を突き立てて答えてくれた。
「んぷっ・・・ふぅっ! はあぁっ!」
 二人同時に前後から愛されて、私はまた昇り詰めた。強い絶頂の予感に身体が震え、更にお尻を振りながら、初音から口を離して喘ぎ声を上げる。
 でも、もう少しで絶頂に手が届く所で耕一さんは腰を引き、派手な水音を立てて肉棒を私から引き抜いてしまった。
「あぁっ? どうして・・・」
 意地悪なお預けを受けて、思わず恨み言を言いながら耕一さんに振り返ると、耕一さんは腰を下にずらして初音のアソコに肉棒を押し当てていた。
 私の目の前で他の女の子と一つになろうとしている耕一さんに、心の中で嫉妬が湧き起こる。いや、もしかしたら初音が私以外の人に抱かれることに嫉妬しているのかも。そして耕一さんと初音が一つになる所を見たいという想いも、心の何処かで湧き起こる。
 自分でも理解不能の複雑な想いで混乱し、同時に奇妙な興奮で背筋がぞくぞくしてきた。
「あぁ・・・お兄ちゃん・・・」
 当然処女であろう初音は、アソコに感じる耕一さん自身の感触に泣きそうな表情を浮かべ、身を固くする。初めて男の人に、しかもこんな状況で抱かれようとしているのだから無理もない。
「恐くないから、力を抜いて」
 だから私は初音の苦痛を少しでもやわらげようと、手で全身をマッサージしながら優しく囁き、余計な力を抜こうとする。それが効果があったのか、それとも諦めたのか、初音は目を瞑って身体から力を抜いた。







 ここまで無茶苦茶やっておいて妙な話かもしれないが、俺は無理矢理でなく望まれて初音ちゃんと結ばれたいと思っていた。虫の良い話とは分かっていても、純真なこの娘の初めてを暴力で奪いたくはなかったのだ。
 でも初音ちゃんは、アソコに俺のモノが触れても抵抗するどころか、逆に脚を開いてくれた。自分の意志で俺を欲してくれたのか、ただ性の欲望に突き動かされているだけなのか、それともリネットの記憶がそうさせているのか・・・とにかく初音ちゃんは俺を初めての男に選んでくれたようだ。
 楓ちゃんも初音ちゃんの緊張を解き解して、初体験の苦痛を少しでも和らげようとしている。愛する女の子二人の健気な態度に感動しながら、俺は腰を突き出そうとする・・・と、初音ちゃんとまだキスをしていないことに気付いた。ファーストキスは楓ちゃんがしちゃったけど、男とのキスは俺が初めてだろうし、一生に一度の事なのだから順番はちゃんと守った方が良いだろう。
「はぁ・・・ん・・・」
 俺が顔を近づけると、甘い溜め息を一つ吐いた初音ちゃんは目を閉じて唇を差し出す。その可愛い顔に少し見蕩れた後、初音ちゃんとの残り数センチの距離を縮めた。
 初音ちゃんの唇は、楓ちゃんと同じ味がした。姉妹だから似ているのか、先にキスした楓ちゃんの味が残っていたのか。二・三度啄ばむようにした後、唇を押し付けて本格的にキスをする。舌で初音ちゃんの中に進入すると、柔らかい唇はすぐに通れたけど歯は固く閉ざされていて口腔の中に入れない。それでも舌先で歯の表面や唇の裏を愛撫していると、初音ちゃんは少し口を開けて俺を迎え入れてくれた。歯の間を通って口腔へ入り、唾液の味を感じながら舌を探し出す。俺の舌が触れると、初音ちゃんの舌は初め逃げ出したけど、口腔の中で追い詰めて舐め回すと遠慮がちに絡めてきた。
「ん・・・ちゅっ・・・」
 初音ちゃんも少しずつ大胆になって、俺と舌と唾液を交換し合う。俺達がキスに没頭し始めると、楓ちゃんは俺と初音ちゃんの間から抜け出して、初音ちゃんを抱きやすいようにしてくれた。
 右手で初音ちゃんを抱き締めながら、左手で楓ちゃんの頬を撫でると、初音ちゃんは俺の背中に手を回して抱き付き、楓ちゃんは俺の指を口に含んでしゃぶり回す。女の子二人の唇を同時に弄ぶ感触が、俺を異常に興奮させる。
「んんんっ・・・ふはぁっ! はあ・・・んむっ」
 慣れていないので息のうまく出来ない初音ちゃんに息継ぎをさせて、もう一度深く唇を重ねる。そしてキスをしたまま、俺は今度こそ腰を前に進めた。
「うぅっ! んむうぅぅぅっ!!」
 亀頭が膣口をこじ開けただけで、初音ちゃんは口を塞がれたまま、苦痛に悲鳴を上げる。反射的に逃げようとする小さな身体を、俺の両腕ががっちり掴んで離さない。
「もっと力を抜いて、深呼吸して・・・」
「うん・・・はあ・・・はあ・・・」
 口を離して囁くと、初音ちゃんは瞳に涙を浮かべながらも素直に肯いて、呼吸を深くゆっくりとしたものに変えた。
「はあ、はあ・・・あっくぅっっ!!」
 初音ちゃんが息を吐いた所にタイミングを合わせて、腰を一気に突き出す。亀頭の先で何かの切れる感触がして、膣の中の抵抗がちょっとだけ少なくなる。楓ちゃんと初めて愛し合った時と同じ、純潔を破った感触だ。
「い、痛っ!! くあぁっ!!」
 初音ちゃんの痛々しい悲鳴に、僅かに残った良心が疼くが、それより初音ちゃんを俺のものにしたいという欲望が勝り、腰を更に押し出していく。そして狭い膣壁に阻まれながらも、俺の肉棒は初音ちゃんの最深部に到達した。
「うあっ・・・かはぁっ・・・!」
 初音ちゃんは痛みのせいか、声も出せず乾いた吐息を吐くしかできない。
「我慢できない? 初音ちゃん」
 俺は初音ちゃんの頭を撫でながら問う。年齢の割に小柄で未熟な初音ちゃんは、俺のモノを入れただけで精一杯に見える。この娘の処女は貰ったのだから、無理をして取り返しの付かない傷を負わせるよりは、ここで抜いた方が良いかもしれない。
「大丈夫・・・初音、我慢できるよ・・・お兄ちゃんのだから」
 でも初音ちゃんは、無理矢理笑顔を作ってそう言ってくれた。俺は健気な初音ちゃんへの愛おしさと、そんな彼女を征服した満足感で胸を一杯にしながら、過剰な苦痛を与えないように気を付けて、ゆっくりと腰を律動し始める。
 楓ちゃん以上に小さな初音ちゃんのアソコは、溢れんばかりの蜜が無ければ動くことも出来なかっただろう。それは俺の肉棒に快楽だけでなく痛みも与えるけど、初音ちゃんはこの何倍も痛いのだろうと思えば、この程度は何でもない。
 結合部に目をやると、破瓜の鮮血が愛液で薄まって俺の竿にまとわり付いていた。
「うっく・・・くうぅぅ・・・」
 初音ちゃんは何とか痛みを我慢しているけど、堪えきれずに口から苦痛の呻き声が漏れる。手早く終わらせた方が良いだろうけど、今日はもう三度も出しているのでなかなか射精できそうにない。







 可愛い顔を苦痛に歪めながらも、初音は初体験の痛みに耐えていた。
 初音の小さな無毛のアソコは限界まで広がり、耕一さんのモノが出入りする度に漏れ出る愛液の中に、赤い血が混じっているのが見える。
 私は二人の結合部に手を這わせて、初音の肉芽と耕一さんの袋を愛撫する。初音を気持ちよくさせると同時に、耕一さんに早く射精してもらい、初音の苦痛を少しでも和らげる為に。
「くはっ・・・ああぁぁっ!」
 でも初音は、肉芽を擦られる度に喉を仰け反らせて喘ぐ。その悲鳴は苦痛と快楽どちらにも聞こえる。刺激を感じると反射的に膣を絞めてしまい、痛みが増す様だ。
 それに気付いても何故か私は初音への愛撫を止めず、逆に更に弱い所を責めていく。肉芽だけでなく膣口の周りも優しく撫で、小さなおっぱいの上で尖った乳首を口に含んで舌で転がす。
「ひゃうっ!! おねえちゃ・・・あぁぁぁぁっ!!」
 苦痛と快楽の狭間で喘ぐ初音の表情を見ていると、奇妙な高揚感が沸いてきた。初めて感じるこれが、サディスティックな興奮というものなのだろうか。耕一さんも私と同じ興奮を感じたのか、それとも膣が締まって気持ち良いのか、腰の動きをだんだん早くしてきた。
 初音のあそこに耕一さんのあれが窮屈そうに、でも激しく出入りし、じゅぷじゅぷとエッチな音を立てる。
「痛い・・・痛いよ、お兄ちゃん・・・お姉ちゃん・・・」
 涙を流しながら訴える初音を見ると、少し胸が痛む。でも、
「でも、初音ちゃんも俺に合わせて動いてるよ」
 耕一さんの言葉通り、初音の腰もほんの少しだけど、耕一さんを求めて蠢いていた。
「え? あれ? ど・・・どうして?」
 言われてからやっと気付いた初音は、勝手に動く自分の身体に戸惑う。耕一さんが腰の動きを緩めても、その分初音の腰の動きが大きくなる。
「痛いのに・・・何だか変だよぉ・・・」
 初音は苦痛に泣きながらも、腰をかくかく振り続ける。
「痛いだけ? 他に何か感じるだろう」
 その動きに合わせてゆっくりと、でも大きくアソコを突きながら、耕一さんが初音に問う。
「んっ・・・えっと・・・何だか熱くて・・・」
 その質問に素直に答えながらも、初音は腰の動きを止めない。
「熱くて?」
「くすぐったいような・・・くっ・・・痒いような・・・」
 自分ではまだ理解できない身体の反応を一生懸命伝えようとする様子が、少し滑稽だけど初音らしくて愛おしい。
「要するに、気持ちいいんだね?」
 そう言いながら、耕一さんは律動を再開した。同時に大きな両手で薄いおっぱいをかき集めるように揉み、尖った乳首を親指で弾く。
「くはっ! うん、気持ちいい・・・痛いのに、気持ちいいよぉ!!」
 おっぱいを揉まれ、アソコを突き立てられながら、初音は耕一さんにしがみ付いて叫ぶ。声に出して認めることで心の枷が外れたのか、初音は狂ったように全身を振って痛みと快楽を貪り出した。
 女の子は初体験では気持ちよくなれない、というのが通説だけど、初音は明らかに苦痛よりも快楽を強く感じている。私も初体験から気持ち良かったけど、姉妹だから一緒なのだろうか? 私の時より耕一さんが上手になって、私も愛撫に参加しているせいかもしれない。
「良い子だ。俺も気持ちいいよ、初音ちゃん」
「ああっ、お兄ちゃ・・・んんっ」
 耕一さんは優しく囁いてから、深く唇を重ねる。
「初音・・・んっ」
 熱の入ったキスを交わす二人が羨ましくて、耕一さんが離れると入れ替わりに私も初音とキスをした。もう大分キスに慣れた初音は、唇が触れると同時に舌を差し出す。キスで痛みを紛らわしているのかもしれないけど、ついさっきまで何も知らなかった娘にしては淫らな反応だ。
「エッチね、初音・・・んぷっ」
 私は一旦口を離して意地悪く囁き、すぐにまた唇を重ねる。
「んふぅぅっ・・・くちゅっ」
 初音は口を塞がれたまま悲しそうに鳴くけど、私から舌を入れてやると嬉しそうに舌を絡ませる。そのまま暫く姉妹でキスをしてから離れると、今度は耕一さんが初音にキスをした。耕一さんが離れると、入れ違いに私がキスをする。私と耕一さんは交互に初音の唇を貪り、初音も必死に私達の唇に縋り付く。
 何度も数え切れないほどキスをしてから、私と耕一さんが一旦休むと、初音は口を半開きにして切なげな瞳をこちらに向けた。もっとキスをして欲しいけど、なかなか言い出せないという表情がはっきり見て取れる。
「あんっ・・・楓お姉ちゃん、耕一お兄ちゃぁん・・・」
 興奮と恥ずかしさで顔を真っ赤にしながらも、初音はやっとの思いで私達の名を呼ぶ。その可愛さに私と耕一さんは顔を見合わせて笑うと、同時に初音へ覆い被さった。
「初音、可愛い・・・ちゅぷっ」
 初音の目の前で囁いてから、望み通りキスをしてあげると、耕一さんも横から舌を伸ばしてきて、私達は二人で初音の口の中へ舌を入れる。
「んくっ! ぷぱはぁっ!!」
 苦しそうに喘ぐ初音の口腔を、私と耕一さんは舌で深く犯す。初音は戸惑って舌を逃がすけど、妹の口の中で耕一さんと舌を絡ませると、ぞくぞくと背徳の快楽が背筋を貫いた。
「ぷふっ・・・んふぅぅ・・・」
 やがて初音も私と耕一さんの口淫に参加し、私達三人は長い時間舌を絡ませた。







 俺達三人は、初音ちゃんの口の中で舌を絡ませる事に夢中になっていた。
 誰か一人が快楽を貪るのでも、誰か一人を一方的に責めるのでもない、三人全員で快楽を分かち合う、淫靡で美しい行為。それに没頭しながら、俺は楓ちゃんと初音ちゃん、可愛い二人と同時に愛し合う満足感で胸を一杯にしていた。

 そう、”奴”と違い、俺は二人を同時にこの腕の中に抱いているのだ。
 エディフェルを守り切れず、それを振り払えないままリネットと結ばれ悲しませた、情けないあいつとは違う。俺は奴を超え、奴の影を振り切ったのだ。
 それにこだわる事自体、まだ奴に囚われている証拠と心の奥底で気付きながらも、俺は歪んだ満足感を味わっていた。

 ザマミロ次郎衛門・・・俺は二人とも手に入れたぞ!

 心の中で負け惜しみを叫んでから、俺は初音ちゃんのおっぱいを揉みながら深く繋がり、愛液と精液で凄い事になっている楓ちゃんのアソコに人差し指と中指を入れる。
「くはぅっ!!」
「はぁんっ!!」
 初音ちゃんは苦痛交じりの、楓ちゃんは純粋な快楽の嬌声を上げてから、二人とも俺を求めて腰を蠢かせる。俺もそれに答えて指とナニで楓ちゃんと初音ちゃんを同時に犯し、二人を悦ばせる事に全力を注ぐ。
「ぷはっ! うあっ・・・おにいちゃっ・・・あっく」
 俺と楓ちゃんの舌を吐き出し喘ぐ初音ちゃんの膣がピクピク震え、頂点が近い事を伝える。その心地良い動きにつられて俺も限界に達し、射精感を抑えて小刻みに初音ちゃんを突く。楓ちゃんも俺が愛撫していない方の初音ちゃんのおっぱいを舌で舐めて、快楽の絶頂に導いていく。
「あっ、何か・・・ああっ、くっ、来るっ・・・!」
 絶頂に達するのに慣れていない、もしかしたら生まれて初めてかもしれない初音ちゃんは、込み上げる快楽が怖いのか、俺と楓ちゃんに抱き付く。故意か無意識か脚も俺の腰に絡み付き、より深い結合を求める。
「イっても良いよ、初音ちゃん」
 俺は優しく囁くと、腕と脚でしがみ付く初音ちゃんにキスをし、膣の最奥を小突く。
「あっ、ああっ、あっあっ・・・あああぁぁあああっっ!!」
 それが止めとなったのか、初音ちゃんは手足と膣で俺を締め上げると、絶叫を上げて頂点に達した。
「くっ・・・!!」
 食い千切るような締め付けに堪らず、俺はナニの先端を初音ちゃんの固い子宮口に擦り付けると、堪えていた精を思い切り吐き出す。愛する娘に中出しする満足感の為か、今日は何度も出した筈なのに大量の精液が迸っているのが分かった。
「うはっ・・・あぁっ!!」
 勢いよく飛ぶ熱い精液を身体の奥に感じた初音ちゃんは、全身を仰け反らせて痙攣すると、ぐったりと動かなくなった。その後も俺を咥え込んだ初音ちゃんの膣は淫らに蠢き、最後の一滴まで精を絞り取ろうとする。俺にはそれが、初音ちゃんが気絶した後も健気に俺を悦ばせようとしているように感じられた。
 俺は射精を終えた後も、快楽の余韻に震えながら、動かなくなった初音ちゃんを繋がったまま抱き続ける。
「耕一さん・・・」
 初音ちゃんの火照った体温を感じていると、楓ちゃんが甘い声で呼んだ。切ない瞳で俺を見る楓ちゃんは、顔だけでなく全身が興奮で赤く染まっている。
 俺は初音ちゃんをそっと寝かせると、全く萎えていないナニを楓ちゃんに向ける。
「あっ・・・く、下さい・・・」
 欲情し切った、でも恥じらいを残した表情の楓ちゃんが大きく脚を開き、びちゃびちゃに濡れたアソコを差し出す。淫らで可愛い楓ちゃんに圧し掛かった俺は即座に深く繋がると、野獣のように激しく彼女を犯す。
「くはぁっ!! こういちさあぁんっ!!」
 疲れ果てて眠る初音ちゃんの横で、楓ちゃんは俺に合わせて狂ったように腰を振りながら、歓喜の嬌声を上げ続けた。















「まったく、偶には遊びに来いとは言ったけど、毎週来ることないだろ?」
 ぶつくさ言いながらも、五人分の夕食を用意してくれた梓姉さんは、耕一さんの差し出したお茶碗におかわりをよそる。
「いやあ、梓の飯の味が忘れられなくてさ」
「ふんっ・・・そんなお世辞言っても何も出ないぞ」
 笑いながら耕一さんが言うと、梓姉さんは照れた顔を隠しながらお茶碗を突き出す。

 あれから数週間後・・・大学の長い夏休みが終わった後も、耕一さんは週末になると私達の家へ遊びに来てくれている。
 毎晩ご馳走を用意していた梓姉さんも、最近は「あいつはもう客じゃない」と、普段通りの料理を作るようになった。と言いつつ耕一さんの居る土日は、いつもおかずが一品多いけど。
 私と耕一さんが付き合っている事は、まだきちんと言っていないけど、梓姉さんは気付いているみたいだ。鈍い梓姉さんがそうのだから、千鶴姉さんも当然だ。といっても千鶴姉さんには、最初に耕一さんと愛し合った夜から気付かれていたけど。
 私が何となく目を向けると、千鶴姉さんはお味噌汁をすする振りをして視線を逸らした。

 最近千鶴姉さんとは少しぎくしゃくしている。というか姉さんが、私や耕一さんとの間に見えない壁を一枚作っている感じだ。まああの晩、耕一さんを殺そうとして、過失とはいえ私を殺しかけたのだから無理もない。

 耕一さんと私が初めて結ばれた満月の夜、千鶴姉さんは耕一さんが鬼の血を制御出来るかどうか試した。
 裏山の水門の河原に耕一さんと私を呼び出し、自分の鬼の力を解放して、耕一さんの中に眠る鬼を呼び覚ます・・・今考えてみれば無謀な試験。それが悪かったのだろうか、耕一さんの鬼は暴走し、私と千鶴姉さんを殺そうとした。
 生か死かの戦いの末、耕一さんが千鶴姉さんに追い詰められた時、私は耕一さんを庇い、千鶴姉さんの攻撃を受けてしまった。エディフェルの時と同じように、鬼の力を秘めた姉さんの爪は簡単に私を切り裂いたけど、あの時と違ったのは姉さんがとっさに手を逸らし、急所を外してくれた事だ。
 それでも普通の人なら死んだかもしれない傷を負い、意識を失った私は、後の事は憶えていない。後から聞いた話では、その時耕一さんは自分を取り戻し、鬼の血を制御できるようになったそうだ。
 愛の成せる奇跡・・・自分で言うのは恥ずかしいけど、そんなものがこの世にあるなら、まさにあれがその通りだろう。

 あの時の傷はもうほとんど残っていないし、私も耕一さんも感謝こそすれ気にしていない。千鶴姉さんは長女として、柏木の血の宿命を一身に背負っていたのだから。でも姉さん自身は、自分を許せないのだろう。
 姉妹でこんな状態でいるのは嫌だけど、以前の状態に戻るにはまだ時間が必要だ。


「楓、お風呂入れて来て」
 とっくに夕飯を食べ終わり、食後のお茶も済ませた私に、まだ食事中の梓姉さんが言う。お風呂を入れるのは、食事が一番早い私の役割になっている。
「うん」
 ちゃぶ台から立ち上がりざまに、耕一さんに視線を飛ばす。一瞬だけ視線を合わせた私達は、それだけで無言のまま約束を交わした。初音にも同じ視線を向けると、顔を赤くしながら俯く。
 全員そのつもりだったのだろうけど、今夜の事を改めて確認した私は、浮かれる足取りを抑えながら居間を後にした。


 浴室へ向かう途中ふと窓を見ると、あの晩のように大きな満月が空に浮かんでいた。
『満月の夜は鬼の力が顕われやすい』
 あの時千鶴姉さんが語った、柏木家の伝承。事実その通り、エルクゥの力と狂気は満月の元では普段以上に活性化する様だ。
 何かの本で、月は地球程度の星の衛星にしては珍しい程大きいと読んだ事がある。
 エルクゥ達の故郷・・・レザムにも大きな月があって、彼らは満月の度に狂気に駆られたのか。それともレザムに月はなく、私達のエルクゥの血が見慣れない月の光に興奮しているのか。エディフェルの記憶を持つ私でも、その事は分からない。まだ思い出していないのか、完全に忘れてしまったのか。どちらにしてもその程度なら、どうでも良い事なのだろう。

 そう、どうでも良い事。だけどちょっとだけ大事な事。

 エルクゥの血を克服した耕一さんでも、満月の夜は少しだけ興奮する。それは耕一さんだけでなく、私も初音も同じ。
 今夜の行為は、いつもより一段と激しくなりそうだ。
 今から期待に胸を躍らせながら、私は浴室にお湯を入れに行く。隅々まで身体を磨いて、綺麗な身体で耕一さんに抱いてもらう為に。







 私は・・・柏木初音は、リネットじゃない。耕一お兄ちゃんが次郎衛門でなく、楓お姉ちゃんがエディフェルでないように・・・いやそれ以上に。
 エディフェル・・・楓お姉ちゃんは、息絶える前に次郎衛門の胸の中で交わした約束を忘れなかった。
 次郎衛門・・・耕一お兄ちゃんは、エディフェルとの約束を思い出た。
 二人は、何百年も前からの約束を受け継ぎ、自分の想いに昇華して結ばれたのだ。
 約束を残していた二人と違い、リネットは悔いなく天寿を全うした。地球人とエルクゥの寿命の差で夫や子供達に先立たれても、孫や曾孫達に囲まれながら、満足のいく一生を終えた。
 仲間を全滅させた裏切り者という負い目は消えなかったが、それ以外は心残りなく生涯を終えたリネットは、言うなれば完全に”成仏”したのだ。

 それなら、私が亡霊のように二人に割り込む理由は?


 お風呂から上がって脱衣所から出ると、真っ暗な廊下に誰かが立っていた。ぴくりとも動かずに、じっとこっちを向いて。
「誰?」
 私が尋ねた丁度その時、雲から出た月明かりが窓から射し、見慣れた姿を浮かび上がらせる。
「あ、千鶴お姉ちゃん。お風呂空いたよ」
 お風呂の順番を待っていたと思った私が気楽に言うけど、千鶴お姉ちゃんは真剣な表情のまま動かない。
「・・・どうしたの?」
 異様な様子を察した私が話し掛けると、千鶴お姉ちゃんは少し迷った顔をしてから、
「初音・・・今、幸せ?」
 変な事を聞く。
 最初は何の事か分からなかったけど、少し考えると何の意味か分かった。
「うん、幸せ・・・だよ」
 私の答えは、ちょっと歯切れの悪いものになった。でもおおむね嘘は付いていない・・・と思う。
「・・・そう」
 何か言いたそうな顔の千鶴お姉ちゃんは、でも一言だけ返すと私の横を通り過ぎ、浴室へと消えていった。
 千鶴お姉ちゃんは、私と楓お姉ちゃん、耕一お兄ちゃんの関係に気付いている・・・以前からちょっと思っていた疑問は、今ので確信に変わった。でも何も言わないということは、千鶴お姉ちゃんは”あれ”を黙認するということなのだろう。
 後ろめたい気分を感じながらも、私は足が客間に向かうのを止められない。

 障子に仕切られた部屋の中からは、聞き慣れた女の人の喘ぎ声が微かに響いている。
「・・・ふうっ」
 一つ深呼吸して、ノックをしてから障子を開けると、喘ぎ声がピタリと途切れ、暗い部屋の中から微かに奇妙な匂いが漂ってきた。淫靡で甘い、楓お姉ちゃんの”女”の香り。その中にはまだ、耕一お兄ちゃんの精の匂いは混ざっていない。
 畳に敷かれた布団の上で、耕一お兄ちゃんと楓お姉ちゃんは犬のような姿勢で繋がったまま動きを止め、部屋に入ってきた私を見ていた。耕一お兄ちゃんは妙に穏やかな顔で笑うと、楓お姉ちゃんを抱き寄せて脚を開き、私に二人の繋がった個所を見せる。深く繋がった性器が月明かりに照らし出され、粘液がきらきら光る。
「ああんっ!」
 羞恥に鳴く楓お姉ちゃんが脚を閉じようとするけど、耕一お兄ちゃんが手で軽く抑えただけで抵抗を止めた。恥ずかしそうな顔で私を見る楓お姉ちゃんの白い綺麗な肢体を、耕一お兄ちゃんの手が弄る。私によく見えるように。
「ふあっ! ああぁ・・・んぷっ」
「戸を閉めて・・・服を脱いで」
 押さえ切れない声を漏らす楓お姉ちゃんの唇に指を入れながら、耕一お兄ちゃんはやっぱり穏やかに微笑んで私に言う。この状況で普段通りに笑えるお兄ちゃんがちょっと理解できないけど、それでも私はこの言葉と声に逆らえない。
 後ろ手で障子を閉めると、私はパジャマを脱ぐ。耕一お兄ちゃんは穏やかな顔のまま、楓お姉ちゃんはお兄ちゃんの指をしゃぶりながら、私が脱いでいくのを見詰めている。下着を脱ぐ時は、今まで何度裸を見られているのにちょっと勇気が要るけど、それも一気に脱いだ。

 成仏したリネットの想いは、私にあまり受け継がれていない。
 それでも私は耕一お兄ちゃんが大好きだけど、お兄ちゃんは楓お姉ちゃんを心から愛しているし、伝えられない想いを重ねてきた楓お姉ちゃんには敵わないだろう。二人の間に私の割り込む隙間はないし、私も無理に入り込むつもりもない。
 それでも私が、二人の間に入る理由は?
 自分でも分かり切っている。気持ちいい事をしたいから。
 卑らしい私は、二人の愛の行為を身勝手な性欲で汚しているのだ。
 そんな我が侭な私を、優しい二人は受け入れて、溢れる愛を分けてくれる。だから私も、二人を愛する事に全てをかける事が出来る。
 耕一お兄ちゃんと楓お姉ちゃん、大好きな二人の間で狂っている時は、私にとって幸せな時間だから。

 楓お姉ちゃんの股に顔を埋めた私は、二人の結合部に舌を伸ばしながら、もう考えるのを止めた。これから狂おうとする私に、思考は邪魔でしかないから。







 金曜に大学の講義が終わるとすぐに柏木家に向かい、そのまま三泊して月曜の朝に帰り、直接大学に行って午後の講義に出る。それが俺の最近の生活だ。
 本来なら交通費だけで破産しそうだが、鬼の脚力と自転車を組み合わせれば、片道二時間の移動は無料で済む。雨の日なんかはかなり辛いけど、ここには俺の愛する娘達がいるのだ。彼女達に会える喜びに比べれば、この程度は何でもない。


 すっかり俺の部屋と化した客間に入ってきた初音ちゃんは、俺の指示通り服を脱いで全裸になった。
 月明かりが逆光になって、その姿は普通ならシルエットしか見えない筈だけど、今の俺には初音ちゃんの可愛い裸体が手に取るように見える。満月の晩は溢れ出しそうになる鬼の力のせいか、異様に夜目が効くのだ。
 初音ちゃんの可憐な肢体に見蕩れながら、俺は楓ちゃんと繋がっている部位を差し出し、視線だけで合図を送る。すっかり性に慣れた初音ちゃんは、何も言わずに楓ちゃんの股間に顔を入れ、そこに可愛い舌を伸ばした。
「うあっ・・・あああぁぁぁっっ!!」
 限界近かった楓ちゃんは、初音ちゃんの一舐めで絶頂に達する。俺は下から腰を突き上げて、きゅんきゅん締まるアソコを味わう。
「くふっ・・・ふあぁっ!!」
 イく途中の敏感なアソコを突かれて、楓ちゃんは苦痛と快楽の狭間に喘ぐ。それでも俺は容赦なく膣を行き来しながら両手で小さなおっぱいを愛撫し、初音ちゃんも蜜を噴くアソコを舌で責め続ける。
 何度目かの締め付けの中で、俺は楓ちゃんの最深部に精をぶちまけた。
「かはっ・・・はあっ・・・!!」
 俺の熱い体液を受けた楓ちゃんは、快楽の断末魔に背中を仰け反らせ、ぐったりと俺にもたれ掛かってきた。
 楓ちゃんの膣の痙攣に近い脈動が収まるまで待って、全く萎えない男根を引き抜くと、初音ちゃんは二人の淫液に濡れたそれを待っていたかのように頬張る。
 小さな口を俺のモノでいっぱいにして、小さな舌を躍らせ、小さな手で竿と袋を摩る。
「ちゅぷっ・・・ぷふっ」
 覚えたばかりの舌使いで懸命に奉仕してくれる初音ちゃんの頭を撫でながら、楓ちゃんの頭も撫でて、意識が回復するのを待つ。
「んっ・・・」
 絶頂の余韻に朦朧としていた楓ちゃんが、初音ちゃんの奉仕の音に頭を起こすと、二人を並べて布団に寝かせる。
「あっ・・・」
「はぁっ・・・」
 俺の意図に気付いた二人は小さな手を握り合うと、自分から脚を広げて赤ん坊がオムツを換えるような姿勢になり、羞恥の吐息を吐きながらも俺に自分の全てを見せてくれた。
 頬を染めて俺を見詰める童顔、発育途上の薄いおっぱい、まだぎこちない腰の線・・・満月の明かりの中に、幼くも美しい姉妹の裸体が浮かび上がる。
 どちらの肢体もまだ子供っぽい印象を抱かせるが、こうして見比べると、やっぱり楓ちゃんの方が少しだけ初音ちゃんより女性らしい。それでも俺にとっては、二人とも十分以上に魅力的だ。
 二人の肢体の美しさを堪能した俺は、無防備に開いた股間に視線を集中させる。ごく薄くしか陰毛の生えていない楓ちゃんと、完全に無毛の初音ちゃんは、桜色のアソコを俺の視線から守る術はない。
 楓ちゃんのアソコは、愛液と精液を垂れ流していなければ、さっきまで俺のナニが入っていたとは信じられない程小さく可憐だ。そしてまだ触れていないのに濡れ始めている、楓ちゃん以上に小さく幼い初音ちゃんのアソコは、見た目では俺のモノが入るとはとても思えない。
 それでも二人のココは、もう数え切れないほど俺を受け入れているのだ。
「あぁっ・・・耕一さぁん・・・」
「あんっ・・・お兄ちゃぁん・・・」
 可愛い性器に見蕩れていると、楓ちゃんと初音ちゃんは羞恥と欲情の混じった声で俺を呼び、潤んだ瞳を俺に向けてくる。
「二人とも・・・俺のモノだよな?」
 二人の身体だけでなく心まで欲しい俺は、自分で意図する前に、奇妙な質問を口走っていた。
「はい・・・私は、耕一さんのモノです」
「うん。初音も、耕一お兄ちゃんのモノだよ」
 二人は迷わず、即座に俺の言葉を肯定した。全く淀みのない二人の口調は、言葉通り俺に全てを捧げてくれている事を現している。
 しかしそれは本当に俺に対してか、それとも次郎衛門に対してか・・・愛する娘達にそんな疑問を持ってしまう自分が情けない。
 従順な表情をする二人に俺は身体を重ねた。二人が完全に俺のモノだという実感を得ようとして。
「あはぁっ! こういちさぁんっ!!」
「おにいちゃ・・・あふぅっ!!」
 歓喜に震える二人の声と肢体は、少しだけそれを与えてくれる。だから俺は彼女達を悦ばせる行為に没頭し、尽きることなく精を放ち続ける。

 その晩俺達は、何度も数え切れないほど、満月が白んだ空に溶けるまで愛し合った。






完   
痕『月光艶』

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