Maker's Made ワード集

■Maker's Made ワード集■
◎精凝器 (せいぎょうき)
明らかにこの世界とは別の(…というぐらいの)テクノロジーで生まれたもの。
人間の生命活動の原動力ともいえるエネルギー(生命のエネルギー、ライフエナジーとも言われ、それは魂から放出されるとも言われている。)が世の中には存在しているものの、生物はそのエネルギーを完璧に使いこなせておらず、常に余剰のエネルギーが存在する。それを活用するために作り出された“魔法具”とでもいうものである。
非活動時はその余剰エネルギーとなって主人の体に粒子のようになっているのだが、主人の意思により具現化、実体化し、その生命のエネルギーを生命活動以外に使用することが可能になる。
基本的に4段階のプロセスを踏む。
1. 周囲にあるエネルギー(熱や電気など)を回収
2. 回収したエネルギーの保持
3. 保持しているエネルギーの変換( 熱→電気 など。)
4. 自分の保有するエネルギーの解放 (実際に攻撃や防御といったのはこの段階である)

これを意思で操作するというのがこれの使い方である。こんなややっこしい作業をイメージ、想像の中で行うこと自体がすでに神がかっているのに戦闘中という状態の中で行うというのは非常に困難である。(つまり、1〜3までのプロセスを半無意識的に行える人材が精凝器を行使できる戦士になれるわけである)
また、精凝器の主人になることにより精凝器自身に上記4項目の基本的なもの以外にも能力が付与される。レイの場合は剣の部分を構成できるような『物質の結合』を意図的に操作できる能力であったというわけである。他にも、『質量可変』や『幻覚を見せる』等、様々なパターンがある。



◎似獣 (イミテイター)
イミテイト(英語で“贋物”の意味)が人称化した単語が総称として使われている。
精凝器のエネルギー操作によって無機質の塊から現実に存在する生物の生命のメカニズムを再現することによってできた不完全な生物のことで、基本的には対人用の生物兵器である。
なぜ完全な生物で無いかというと、あくまで再現するのはメカニズムの一部であり、基本的には神経系(脳)と骨格と筋肉で構成されるものが一般的な兵器用であり、それ以外の機能は基本的に省いている…というよりは、一般の術者のエネルギー操作力の限界というわけである。なので、作られた直後からエネルギーを消費するが活動エネルギーの体内生産ができないので寿命は生まれてからせいぜい3時間が限度である。
ただ、そういったエネルギーの操作が上手い人材になると細胞単位での“再現”が可能になるため、寿命が(一般的なものと比較して)格段に長いものも確認されている。
兵器として使用されるため、当然のことながら戦闘力は地球に現存する妖や怪物、魔物といったものとは一線を画す。コンクリートを粉砕するなどはよくある話。多少の知能もある(大体犬ぐらいの知能。現在の最高はチンパンジークラスまで“再現”したつわものもいる。)



◎<双視相>
レイの本気モードで、敵側の彼のコードネーム、2ndZERO(無の再来)の所以である。
左目が銀白色に変色する(果たしてこの能力は精凝器が活性化したことによるものなのか、レイ自身における超人的な能力が覚醒したことなのかは不明。)

第一の能力として「超人的体質」というのがあげられる。まず、脳の情報処理速度が10倍、神経系の伝達速度が3倍になるため反射神経や五感の敏感さは常人以上で、世界がスローをかけたかのごとく遅くなるらしい。また、身体能力面ではそれほど強化は見られないが脚力に関して言えば100m8秒台クラスまで向上している。

第二の能力として「エネルギーの視覚化」があげられる。下記に述べる能力の補助として機能するようで、主人の意思に合わせ、熱源はもちろん、電気や空気や水蒸気の対流、化学結合などを半径1km以内で視覚化できるというもの。もし、この能力を常人の脳ですると要領オーバーでパンクするのがオチ。人間の脳みそが3つほどないと出来ないのだがそれは上記の情報処理能力拡張のおかげで一人でも十分余裕を持って対応できるそうだ。

第三の能力として『世界中のエネルギーの使役』が可能となる。
そうすると普通の精凝器行使者はエネルギーの保有量やエネルギーを回収できる範囲に“限界”があるのだが、この状態になるとそれが無くなる。ほか、周囲のエネルギーを吸収するのに時間を掛けなければいけないのだがこの能力はそういった一切のタイムラグを排することが可能であり、主人の意のまま、様々な自然現象を武器とすることができる。
例として・・・
●空気を圧縮し、それが膨張する際の圧力と圧縮時に発生する熱を利用して爆弾として使用。
●電磁波から起こる磁界を圧縮、急速回転させることで空気中の粒子に強力な電力負荷を加えることが可能になることにより、荷電粒子の塊(ビーム)の再現が可能。

・・・など、現代科学では再現が到底不可能な凶悪の一言に尽きる能力。だが、精凝器行使者が放つものや生物の体内で起こるエネルギーは例外的にその対象から外れる。(『生命のエネルギーは不可侵であり、それに保護される人体や精凝器行使者が放つエネルギーに干渉することができないため回収はできない』というのがレイ自身の推測)



◎チーム<陣風>フォローウィンド
レイの所属する事務所というかとある団体直属のチーム名。精凝器使いによる精凝器使いの取り締まりを行っており、規模は世界中に分布するほど。各国の警察等とのつながりが強い。(要は警察とは別団体であるが犯罪者を別のアプローチで追跡するエージェントということで情報を提供してもらう代わりに通常の捜査にも加わっている。収入源もそういったところから取得して運営している。)
レイが言うところ、いわいる 『Men in Black』 みたいな団体なのだとか。一般人に知られていないのは精凝器という存在の脅威が計り知れないからである。一般人と所持者との区別は一切つかないし、いざ使えば一般的なテロ等よりもおびただしい被害が想定されるためである。もし、一般人に精凝器行使者の存在が知れればパニックを起こして核戦争も起きかねないほどの脅威であると彼は自嘲する。
それを事前に封じ、早急に対処するための団体の一つがこの<陣風>である。このチームは戦闘行動や目標の排除処理を中心に行っており、人数としては現在主要メンバー5人(7月に1人欠員した)とオペレーター3人であるがその総合戦力は冗談抜きで『世界中の軍隊を消滅させることも容易』とのこと。実際、警察の突入部隊に加入するという仕事をまかされた時は、現場到着後3分で死傷者なしで終了したほど。戦闘に関しては世界一のメンバーであるというのが誇りであるらしい。
この話で追跡中のターゲット、 [メイカー] に指示を出していた母体のトップをこのメンバーで確保したことでそういった業界では一番名の知れているチームらしい。現在はその母体消滅後もなお活動している残党を狩り続けているようだ。



◎退魔師協会

退魔師であるという公式な免許を配布しているぐらいでそれ以外の活動は全然分からないというかなり怪しげな協会(西野怪物駆除株式会社もたいがいじゃないかというツッコミはなしで…)
退魔師は基本的には非公式な存在なので自称すればいくらでも退魔業は出来る。それゆえに詐欺等も多い(?)ため、こういった資格がある。
1977創設だがルーツは1000年も前に寺社やそういった退魔の能力者の集会である『師範会』がルーツ。現代化により、魔を意図的に利用する事件が多発してきたために法人化に踏み切ったようだ。(当然、今も一般人が知るはずの無い組織であるわけだが…)
全国の資格取得者を把握し、仕事を回すこともあるようだが基本的には西野(株)のように直接依頼にくる場合が多いのでそのシステムはあんまり知られていないし、使われていない。

◆退魔師 免許取得試験
西野(株)でも適性試験があるのだがちゃんとした公式な資格取得は協会によって執り行われる。

一次試験は単純な適性を見る試験である。西野(株)内部で行う適性試験も同じ方式を採用している。これを合格すれば仮免許取得が可能となり、免許取得者と同伴であれば退魔業が可能になる。さらに2年後には自動的に本免許取得が出来るというわけだ。
試験内容は『魔と相対できるか』という人間的という部分ではなく、『妖気の察知』や『身体能力』、『魔力の有無』等、むしろ生物的なスペックで弾かれる。そのため、全受験者の3割以上は基準に満たないので不合格となる。

二次試験は実践演習である。やることは単純。免許取得者とのガチンコバトルである。これにより別のところから見ている試験管5人が付ける3つの評定(『呪術』『体術』『判断』)の合計点が水準以上になれば合格という話であるが、目の前の先輩は絶対に手を抜いてくれない。当然である。試験管も命懸けだからだ。(しかし、死者は出ていない。だてに一次を通っていないというわけだ。)猛攻をかいくぐった者が合格し、本免許の取得が可能というわけである。(受験者中、合格率は20%も満たない。)
ただ、あまりにも試験管が強いため、「一分凌げば合格」というジンクスがあるほど。ちなみに西野姉妹の点数はこちら。

西野 かすみ
●呪術 34/100 ●体術 77/100 ●判断 81/100

西野 あすみ
●呪術 89/100 ●体術 40/100 ●判断 65/100


西野 那由 女氏も試験官として参加したが彼女に当たった受験者は20秒待たずにノックダウンだったようだ。かわいそうに…

トリビアであるが退魔師の8割は女性であるというデータがある。(協会の退魔師登録名簿参照)……退魔師は自分を餌にして魔物を釣り上げるのかな…なんて考えさせられる。

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