CARACTER DATA

■『セリナの世界最後の平穏な日々』世界の住人達

ア行

◇アーリシァ大佐 外伝1
 イスラム退魔解放戦線『アズラエル・アイ』の魔導将校にして筆頭退魔師。戦闘タイプは魔術師・能力特化型。『魔人』に認定されている。
 現役の軍人でありながら、退魔師としては世界でも10本の指に入る超達人。戦闘能力者としての実力も高い。
 外見は白いターバンにローブのイスラム風の服装に、飾り気の無い純白の仮面に白手袋という、肌が一切露出しない格好をしている。年齢性別一切不明の謎な人物。
 性格は冷静沈着で生真面目。ユーモアを一切理解しない堅物。軍人ならではのシビアな状況判断をするために、時には冷酷非情に思われる事もあるが、基本的には正義側の人だろう。
 “人形使い(ドールマスター)”の二つ名を持ち、マリオネット人形に強力な異界の魔神を召喚して支配下に置いたり、『部品』を配置した物体を『人形』として自在に操るなど多彩な技を持つ。噂では自分自身の複製人形が幾体も存在して、今では本人にもどれが本体なのかわからなくなっているとか……
 『那由さんの憂鬱』では主人公側のキャラとして、西野 那由と共にナイン・トゥースと激闘を繰り広げた。でも、本編の周囲がボケだらけという環境では、そのツッコミ役としての立場が一番重要だったのかもしれない……

 オマージュ元キャラは『桐乃女学院』の“KRX−00 アリシア”さんだが、例によって原型は無い。ストーリー上ではあまり目立たないかもしれないが、ダントツのツッコミ王として作者にとっては非常に重要なキャラである。


◇アヴァロン・クルィエ少佐 EPISODE2&4&外伝1
 天界軍第1機甲師団第1連隊第3独立機甲大隊隊長という、やたら長い職名を持つ第1級武争神。
 歳は30万歳前半ぐらい。徹底的なプロ意識の元に行動するイイ男だ。
 相当のエリートであり、ZEXL乗りとしては過去最高の撃墜数を誇る、天界軍きってのエースパイロットである。
 最新型ZEXL“トライゴン”を駈り、アコンカグヤ達に襲いかかった。
 何の伏線も無く登場した矢先に、あっさりと倒されたので、あまり印象には残らないだろうが、それは筆者の文章表現力が無いだけで(涙)、実はムチャクチャ強くてかっこいいナイスミドルだったりする。個人的にはお気に入りのキャラなので、外伝等でちょくちょく登場させる予定。

(追記)
 エピソード2の後、天界からも追われる身となった彼は、追っ手の目から逃れる為に東京で浮浪者同然の生活を送っていた所、『那由さんの憂鬱』の事件に巻き込まれた。この件で、どうやら普段はかなりグータラで怠惰な人である事が判明したが、根はいい人みたいである。

 エピソード4では、ついにメインキャラの1人にまで昇り詰めたが、女運が悪いのと、周囲に巻き込まれやすい運命は変わらないらしい。最後にシュタイナ上級大将と共に魔界へ亡命するが……数年後、彼はある地球人類の女性と再会する事になる。


◇“聖母”安倍 深美 外伝1
 ヒュドラ『ナイン・トゥース』の一員。戦闘タイプは魔術師・能力特化型。『魔人』に認定されている。
 外見は青い着物を纏った和風美人。年齢は30代後半だが、年増などとはとても呼べない超絶美女で、物静かで上品な雰囲気を醸し出している。胸は脂の乗った美乳。
 日本最強の陰陽師集団『土御門流』の奥義を極めた最強の陰陽師であり、特に『土御門流五行操術“水門”』を得意としている。その実力は全ての命の源たる『母なる海』を支配化に置き、最強の水の魔物である『水の王』を召喚できる程である。おそらく水属性の術に関しては世界最高の使い手だろう。
 性格は外見通りの上品で礼儀正しい落ちついたもので、荒事はあまり好まない。本質的には邪悪な人間ではなく、彼女が歪んだのは土御門流上層部との確執が原因かと思われる。
 普段は“無限”のリーナとコンビを組んで行動しているが、両者の仲はけっこう良いみたいだ。ちなみに、廃ホテルでリーナと肌を合わせていたのは、別に2人がレズ関係にあるのではなくて、『母なる海』の無限の生命力をチャージする為の一種の房厨術と思われる。
 『那由さんの憂鬱』ではヒュドラ側のキャラとして、那由達と激闘を繰り広げた。

 オマージュ元キャラは『桐乃女学院』の“安倍 晴美・明美”姉妹……なのだが、彼女は2人の実の叔母なので、完全な新キャラだと考えた方がいいだろう。その実力に年齢立場的な共通項といい、娘への過激な愛情といい、彼女は『もう1人の西野 那由』といえるかもしれない。


◇“静寂”なる エルフィール・D 外伝1
 ヒュドラ『ナイン・トゥース』の一員。戦闘タイプは戦士・特殊型。『魔人』に認定されている。
 全身に凶悪な科学兵器を装備した白銀のアームドスーツ姿という、この時代にはそぐわないSFチックな外見をしている。その中身はハイティーンのクール系美少女なのだが、その姿を見た者はほとんどいないらしい。胸はお椀型でちょっと乳首が陥没気味。
 アームドスーツと大型レーザーライフルからわかるように、現代科学を遥かに超越した超科学兵器を自在に操る戦士だが、何より恐ろしいのは“サイレンスフィールド”と呼ばれる『あらゆる魔法、超常現象、特殊能力の類を、その質と量を問わずに完全に消滅させる』効果を持つ結界を、自分の周囲に展開する事ができる点だろう。如何に強力な戦闘能力者であろうとも、彼女の前では唯の人間になってしまうのだ。後はその超科学兵器で粉砕するだけである。
 その恐るべき能力の特性故に、他のナイン・トゥースの監視と暴走を抑える役である『裁定者』の役目についている。仲間からも非常に恐れられている存在だが、その性格は極めて真面目で冷静沈着な人格者であり、悪人とは程遠い。そんな彼女がなぜヒュドラに荷担しているのか。その現代科学では絶対に再現不可能な超科学兵器は何なのか。全ては謎に包まれている……
 その能力の特性故に、常に単身で行動している。
 『那由さんの憂鬱』ではヒュドラ側のキャラとして、那由達と激闘を繰り広げた。

 オマージュ元キャラは『桐乃女学院』の“砂羽 亜萌”ちゃんだが、そんなに原型は無い。元キャラが『オカルト嫌い』だというので、あらゆるオカルトを否定する能力にしたら、ムチャクチャ強くなってしまった。ある意味作者泣かせのキャラである。


カ行

◇騎士団長 外伝1
 バチカン特務退魔機関“テンプラーズ”の最高司令官に当る大人物。
 外見は白銀の法衣に身を包んだ中年男性。極めて厳格な性格で知られており、那由の人を食ったような態度に腹を立てていた。
 “無限”のリーナに惨殺される。


◇キスカ・ダイヴァーン EPISODE2
 第2級情報神。天界特殊警察機構の捜査官で、階級は警部捕。『北方聖域事件』から『封印兵器強奪事件』にかけての一連の事件を担当した。事件解決のためなら、敵対する種族にも協力を要請しようとするなど、柔軟な思考力を持つなかなか優秀な捜査官らしい。でも、結局この事件は解決されなかったようだ。残念。


◇工事現場のおっちゃん EPISODE4
 この道一筋の中年男性で、削岩用ドリルの扱いに熟知している。
 座導童子のバカ力に驚いていた。


サ行

◇シー・リャンナン 外伝1
 アジアの下町で古物屋『魚人亭』を営む仙女。実は“翠蝶麗君”の二つ名を持つ仙界でも三本の指に入る大仙女なのだが、その威厳はまるで無い。戦闘タイプは魔術師・特殊型。『魔人』に認定されている。
 金髪に青い目という、どう見ても西洋系の絶世の美女……でも仙人。恐ろしくスレンダーなプロポーションで、特に胸は皆無に近い。極端な撫で肩の為に、薄くて安っぽい仙衣がいつもずり落ちて、その平坦な胸が丸見え状態になっている。ちなみに、本人はけっこう恥ずかしいらしい。外見年齢は20代だが、実年齢は5000歳を軽く超えると思われる。
 性格はオットリ大ボケでぽやぽや。周囲に流されやすく、今回も全くの部外者にもかかわらず戦いに巻き込まれた。1日の99%を寝て過ごしているが、これは別に“夢”を操る能力には関係無く、本当に寝ているだけらしい……
 『成功力・夢幻胡蝶法』という“夢”を自在に操る仙術を得意とする。あまり戦いは得意じゃないと言う割には、相手を夢に変えてこの世界の現実から消滅させたり、夢の世界そのものを制御下に置くなどの凶悪な能力をガンガン使っていたりする。
 『那由さんの憂鬱』では主人公側のキャラとして、西野 那由と共にナイン・トゥースと激闘を繰り広げた。那由さんに無理矢理巻き込まされた形での参戦だが、あまり気にしていないらしい――というより、寝惚けているので自分が何をしているのかもよくわかっていないようだ。

 オマージュ元キャラは『The Call of Maina』の“リャナン・シー”さんだが、外見ぐらいしか原型は無い。元ネタの彼女は作者がマジで愛している(注:作者は女)キャラなので、問答無用でオマージュキャラに選んでしまった。本当は単なるチョイ役のアイテム屋だったのに……これも愛ゆえか。


◇子法 外伝1&2
 正式名称は“化血刀・子法”。外見は刀身の長さだけで2mを超える巨大な真紅の刀。精緻な模様が刀身にびっしり彫られているが、見る者が見ればそれが『万物の魔王』を意味する紋様だとわかるだろう。那由の使い魔であり、主人の生き血を媒体に実体化する。戦闘タイプは戦士型。
 『万物の魔王』の力を宿していて、対象を構成する『世界』そのものを斬る力を持つ。物理的、魔法的、特殊能力的な手段で防御する事は不可能。不死身の相手ですら『世界』ごと斬り殺す事ができるのだ。
 無骨な外見に似合わず、ローティーンの明るい女の子な人格を宿している。使い魔の割には自分で勝手に行動する事が多く、本編でも主人である那由をほったらかしにしていた。勝手に戦ってくれるので、ある意味便利。
 『那由さんの憂鬱』では主人公側の使い魔として、ナイン・トゥースと激闘を繰り広げた。なんとなく大僧正とシーを気に入っているらしく、直接戦闘力に乏しい彼等の重要な戦力になった。それ以上に、御茶目な彼女?は一行のムードメーカー的な役割が大きかったのかもしれない。

 オマージュ元キャラは『桐乃女学院』の“阿座登 法子”ちゃん。元ネタは巨大な斧だった事以外は、性格も能力も元キャラとほとんど変わらなかったりする。書いててとても楽しいキャラ。


◇白い魔導師/“白無”の ショウ EPISODE1&外伝1
 犯罪バックアップ組織“ヒュドラ”に所属する魔導師。全身白尽くめという、いかにもアレな格好をしている優男。礼儀正しいけどサディスティックな超ド悪人である。
 旧知の仲である腹黒氏に“宴”にゲストとして呼ばれていた。『魔界大帝降臨事件』で、ヒュドラも大騒ぎになっているだろうに……余程肝が据わっているのか、絶望して自暴自棄になっていたのか、単に知らなかったのか、はたまた単なるバカなのか……
 ちなみに、実は彼はヒュドラでも最強の1人に数えられる大魔導師であり、西野(株)で彼に対抗できるのは“西野 那由”ぐらいのものなのだが……今回は相手が悪すぎた。自分の使い魔に食われたうえに、クリシュファルスの恩情で蘇生されたが、呪いをかけられた挙げ句、魔法が使えない様にされて世間の荒波にほっぽり出されてしまう。合掌。

(追記)
 ヒュドラ『ナイン・トゥース』の一員……だった。戦闘タイプは魔術師型……だった。『魔人』に認定されて……いた。
 生物ばかりか単なる物質に至るまで、あらゆる存在の『記憶』を消滅させる能力を持って……いた。他にも時間と空間を食い尽くす使い魔『無牙』を行使して……いた。
 彼はエピソード1に登場した白い魔術師と同一人物である。実はナイン・トゥースでも最強の1人に数えられる使い手だったらしいが、あまりにも相手が悪かったか……

 オマージュ元キャラは『桐乃女学院』の事務室長さんだが、鬼畜な所しか原型は無い。ある意味、ナイン・トゥースで一番悲惨なキャラ。


◇総大師 外伝1
 イスラム退魔解放戦線“アズラエル・アイ”の最高指導者に当る大人物。アーリシァ大佐の師匠でもある。
 外見は精悍な浅黒い肌を紅のローブに包んだ老人。砂漠の魔神を支配して自在に操る能力者だが、“無限”のリーナに惨殺された。


タ行

◇大僧正 外伝1&2
 本名“鈴音 義経(りおん よしつね)”。最強の仏教系退魔組織『闇高野』の頂点にして、筆頭退魔師でもある大人物。戦闘タイプは魔術師・戦士型。『魔人』に認定されている。
 僧衣を纏った枯れ枝のような老人だが、立ち振る舞いは意外としっかりとしている。性別は男で年齢は不明だが、最低でも百歳を超えているようだ。
 つるつる頭に豊かな顎鬚がトレードマークの、温厚でほがらかな好々爺。普段は物静かで控え目だが、けっこう御茶目な所を見せる事もあったりする。あまり『闇高野』の長である厳格な雰囲気は感じさせない。極端ともいえる平和主義者であり、暴走しがちな闇高野の退魔師の抑え役が普段の仕事。
 実はかつて世界最強の魔剣士と称された伝説の戦士であり、今でもその『闇高野式退魔剣法・猫爪』の剣技の冴えは健在なのだが、今では剣を持つことも無く、数珠を媒体とした防御系の術でのサポート役に徹している。
 『那由さんの憂鬱』では主人公側のキャラとして、西野 那由と共にナイン・トゥースと激闘を繰り広げた。なぜか“子法”とコンビを組む事が多かったが、昔の血が騒いだのかもしれない。この組み合わせは作者もお気に入りだったりする。

 オマージュ元キャラは『鈴音転笑!!』の“五条 義経”君だが、ほとんど原型は無い。こういった御守系の老人キャラは大好きなので、実は書いててとても楽しいキャラだったりする。読者受けは悪いだろうけど……


◇デュークス・レナモンド大佐 EPISODE4
 第1級武装神族にして、現在から2千万年前、悪魔族から最も恐れられた、歴史上最強のZEXLパイロット。“戦将元帥”の二つ名を持つ。
 『ZEXL−11 ロードブリティッシュ』カスタム機“バイパー”を駆り、悪魔族の戦士を幾万体も葬った。その実績は過去、現在、そして未来にかけて何者にも破られる事はないだろう。事実、『個人』でここまで戦果を上げた人物は、天界軍ばかりか4代種族全体を含めても、他に誰も存在しない。
 そんな悪魔族から『邪神』『死神』とまで称された男も、見た目はでっぷりと太った慢性アルコール中毒のビアダルを思わせる中年男性である。性格も陽気で明るく、田舎貴族っぽい道化的な人柄で、とてもそんな恐るべき軍人には見えなかったという。
 ZEXL乗りとしては文句無しで世界最強の戦士であり、2機のZEXLを交互に入れ換える等のトリックプレイを得意としていたが、普通に戦っても十二分に強い。アコンカグヤが勝てたのも、ZEXLの性能差による無理矢理な力押しで勝ちを拾ったというのが正しいだろう。
 そのあまりの戦果により、死亡後も魂を封印処理されていた。戦い自体を神聖視していた彼にとって、2千万年の時を超えて最期にアコンカグヤと戦えたのは幸運だったのかもしれない。


◇天使 EPISODE4
 フロラレスの私有地にある孤児院で育てられた戦災孤児たち。その実体はフロラレスの人体実験用の研究材料である。数多くの子供達が彼女の研究の為に犠牲となったが、今期の子供は、ある目的の為に『愛情』という感情を強く与えられて育てられてきた。無論、その後は悲惨な運命が待ち受けている筈だったのだが……


◇ドニエプル・レミエラ少将 EPISODE4
 天界軍第14独立艦隊提督“シュタイナ上級大将”付きの副官を勤める第1級情報神族の老女。『鉄神兵団』の片翼と称されている。
 とても軍人とは思えない、上品で穏やかな印象を与える老女で、常にニコニコと温厚な微笑みを絶やさず、実際にとても優しいおばあちゃんである。なぜか常に紅茶を煎れたティーカップを手放さないが、単にお茶が好きなだけで、特に意味は無いらしい。
 彼女は『暗算』で、天界の超高性能コンピューターをも遥かに凌駕する情報処理能力を持つという、一種の突然変異体(ミュータント)である。『鉄神兵団』の驚異的な情報分析能力は、全て彼女のおかげだろう。
 その為、幼い頃から研究対象として実験室を家代わりにする生活を送っており、若い頃はいわゆる『綾波系』な人柄だったとか。その能力を買われてシュタイナ上級大将の部下になってからは、けっこう明るくなったようだが……ちなみに、当時はとてつもない美女で、彼女がごく平凡な会計士と結婚した時は、天界軍の全ての男達が嘆きの涙を流したという伝説も持っている。


◇トラファルガー・ゴリアテ少将 EPISODE4
 天界軍第14独立艦隊旗艦、グレートシング級『アウターリミッツ』の艦長を勤める第1級武争神族の老人。『鉄神兵団』の片翼と称されている。
 腰の曲がった小男で、誰もが目を背けるだろう醜い姿をしている。おまけに性格も捻くれまくっており、彼の口から愚痴と毒舌以外の言葉が出る事は極めてまれである。ただし、(軍人としては)決して悪人ではないので、露骨に部下から嫌われているという事はないらしい。
 艦隊運用技術の天才であり、何十隻もの巨大戦艦をセンチ単位で縦横無尽に動かす能力を持つ。その為、艦長でありながら『鉄神兵団』の艦隊全体を操鑑する役目を任されている。作戦を考えるのはシュタイナ上級大将だが、実際に作戦通りに艦隊を動かすのは、このゴリアテ少将なのだ。実際、シュタイナ上級大将の要求する無茶な操艦を実行できるのは彼だけであろう。『なんでこんな面倒な事をしなけりゃいけないんだ? 俺はただの艦長だぞ!』と愚痴をこぼしまくっているが。
 ちなみに、シュタイナ上級大将とは士官学校の同期生で、プライベートでも親友同士である。若い頃は健康不良軍人だった彼の暴走にしょっちゅう巻き込まれて、シュタイナ上級大将はえらい苦労をしたとか……


ナ行

◇名も無き婦警さん EPISODE1&4
 迷子の魔界大帝を保護しようとしてくれた国家公務員。日夜、社会正義の為に邁進している。
 とにかくすっごく良い人で、しかも超絶ウルトラスーパー美人!!(でも、あまりクリさんの好みじゃなかったみたい)。
 実は彼女だけで長編小説が書けるぐらいのスゴイ人生を送っているのだが、語る事ができないのが筆者は非常に残念だ。
 と言う事にしておく。決して「婦警さんの話が読みたい!プリーズ」など言ってはいけない。


◇名も無きホステスさん EPISODE1&4
 迷子の魔界大帝を陵辱しようとしてくれた民間風俗嬢。日夜、己の快楽の為に邁進している。
 とにかくすっごくヤバイ人で、しかも悶絶テリブルデンジャラス美人!!(でも、かなりクリさんの好みじゃなかったみたい)。
 実は彼女だけで長編小説が書けるぐらいのアメージングな人生を送っているのだが、語る事がイヤ過ぎるのが筆者は少し残念だ。
 決して「ホステスさんのアメージングな話が…」(以下略)


◇名も無きポンポコ通り商店街の住民達 EPISODE4
 セリナの住む町の駅前商店街に住む、一般市民達である。名も無き八百屋、名も無き床屋、名も無きウェイトレスなど様々な人物がいる。ちなみに、名も無き婦警さんや名も無きホステスさんも住民の一員らしい。
 みんなごく普通の日常生活を送る、セリナ達とも顔馴染の一般市民に見えるが――その正体は、『アカシア協会』という謎の組織の大幹部『十傑衆』と、その配下『DOOLS』である。
 ナイン・トゥースすら赤子扱いし、IMSOに三大宗教組織、そしてヒュドラに至るまで、世界中の組織を影で操る彼らが何者なのか……それは今後明らかにされるだろう。


◇兄様 EPISODE2
 アコンカグヤの実の兄。一応、第1級武争神だが、軍人としての適正は低いらしい。
 昔は優しくて誠実な人物であったが、士官学校に入学してから徐々に歪み始め、アコンカグヤに激しい虐待を加えるようになった。後に逮捕されて留置所で自殺するが、お陰でアコンカグヤは心に大きな痕を残す事になる。『愛と憎しみは紙一重』という言葉を実証するような人。
 彼は彼なりに、色々思う所があったのだろうが、調教はいけません。


◇西野 摩由 外伝1
 20年前当時、最強のオニノメと呼ばれた退魔師にして、西野 那由の双子の姉。
 通常のオニノメとは違い、いくらでも魔物の力を取りこむ事が可能という特異体質であった。その為に旧IMSOに拉致されて、人体実験の限りを尽くされた挙句に不慮の事故で死亡した。
 ある意味、彼女こそが世界最強の魔女『ファー・イースト・ウィッチ』を産んだ元凶ともいえるかもしれない。


◇ヌル・ゾマ中尉 EPISODE4
 100億年前、当時の魔界大帝と陽龍大聖を殺した史上最強の暗殺者。“魔将元帥”の二つ名を持つ。
 暴虐の限りを尽くしていた最強の超高位存在『陽龍大聖』を魔界大帝ごと抹殺した、恐るべき暗殺者であり、単純な戦闘力なら間違いなく世界最強と言えるだろう。
 灰色のボロ布を頭からかぶった小柄な怪人がだ、その正体は外見年齢10歳にも満たない、可憐な少女である。しかし、その全身には惨たらしい改造手術の痕跡がまざまざと残っていて、見る者誰もが目を反らすだろう、悲惨な姿を晒している。ある鬼族の天才科学者によって改造されたらしいが、あまりに根底から改造してしまったために、彼女の本当の種族は誰にも分からなくなっている。おそらく神族の少女らしいが……
 普段は能動的な動作が一切無く、機械人形としか見えないが、内面には普通に感情が存在する。あまりの戦闘力の高さにに恐れられ、任務完了直後に100億年以上封印されていた彼女は、自分の人生に何を思うだろうか?
 “オーバーロード・キャンセラー”によってあらゆる能力を封印されて、肉体も普通の人間以下に低下した状態にあっても、刀一郎と那由を圧倒する発揮した彼女は、“セリナ世界最強”の存在である。本編、外伝も含めて、登場の有無に関係無く、彼女より強いキャラクターは存在しない。


ハ行

◇腹黒 悪蔵 EPISODE1&2
 セリナが住み込みで働いている館の主人。よくわからないけど何か資産家で、非合法な手段で私腹を肥やしている。
 外見は、クリさん曰く『豚とカエルの合いの子』だそうだが、魔界にも豚やカエルがいるのだろうか?
 趣味は『美女or美少女or美幼女を、脅迫や人身売買等の悪辣な方法で手に入れて、メイドにして扱き使った挙句、陵辱しまくって廃人にしてポイ捨て』という、どーしよーもないウルトラスーパー極悪人。
 ……しかし、こんな名前を付けられたら、悪人として生きるしか道は無かったのではないだろうか?苗字が『腹黒』という段階で、名付け親はヤケクソだったのかもしれないが。
 セリナを陵辱した事でクリさんの逆鱗に触れてしまい、発狂して呪いをかけられ洗脳されてしまう……ある意味、この物語で一番不幸なキャラ。


◇バルバス・バイデン EPISODE2
 第3級星宿神。神立アカデミー戦争歴史資料館で警備員の職に就いている。西暦2億年時に発生した『封印兵器強奪事件』の第1目撃者で、目撃証言を受けていた。とっても真面目で一生懸命な神様。慌て者。


◇バルバロッサ・シュタイナ上級大将 EPISODE4
 第1級武争神族にして、天界軍第14独立艦隊提督の地位にいた老将。『天将元帥』の二つ名を持つ、天界軍にとっては伝説的な英雄である。
 現在の年齢は80万歳を軽く超えているらしいが、老人とはとても思えない頑健な体躯を誇る。炎の如き白髪と豊かな頬髯と顎鬚で顔の下半分を覆っており、彼を見たものは『獅子の王』を連想するだろう。
 見た目通りの鋼の如き強固な人格の持ち主で、己に厳しく如何なる状況でも冷静さを失わない。しかし、部下に対しては、仕事さえしていれば比較的寛大(というより大雑把)な部分もあり、頑固一徹というわけでもなく、気さくで話もわかる面もあるらしい。外見からはとても想像できないが。
 次元艦隊を指揮させれば超天才的な実力の持ち主。50万年にも及ぶ戦いの中、一度たりとも敗北を経験した事が無いのは紛れも無い事実である。軍人としては策士タイプで、魔法としか思えない様々な作戦と預言者めいた読みで、悪魔族の軍隊を倒しまくった。天界軍の歴史上、彼以上の偉大な軍人は存在しないとまで言われている……少なくとも、魔界に亡命するまでは。
 実は彼は軍人としての仕事は天職と考えているものの、天界軍自体は、私利私欲でしか動かない、民衆の為など建前にも考えていないどうしようもない組織だと思っている。かなり早い時期から、魔界に亡命する機会をうかがっていたらしい。
 今回の作戦も、実はフロラレスや魔界大帝達の考えを完全に読み取っていて、手の平で操っていたという、本当に食えない爺さんである。


◇フロラレス・夜叉御前(ヤクシニー) EPISODE4
 天界国防省(天界軍)副長官にして、天界軍総参謀長官を兼任するという、凄まじい経歴を持つ第1級情報神族。事実上の天界軍No.2だろう。『童話の消えた森作戦』の黒幕である。
 インド系の褐色の肌にポニテ状の蒼髪、豊かな巨乳が特徴的な絶世の美女だが、その瞳の輝きは絶対零度以下にまで冷え切っており、口元には常に冷笑が浮かんでいる。簡単に言えば『かすみさん2Pカラー』。
 性格は冷酷にして嘲笑的。一見、科学者的な好奇心と合理主義に満ちた人格に見えるが、実は違う。彼女は自分以外のあらゆる存在に狂的なまでの憎悪を抱いており、世界の全てを滅ぼそうと本気で考えている。その内面はヒステリックで泥濘的に暗く、表面上の他者を小馬鹿にするような明るさは全て演技だろう。『知的な狂人』とでも言うべきか。
 彼女がそんな人格を構成する事になった原因は、その極めて特異な生い立ちにある。数十代前の親が鬼族と神族の間に生まれた子であり、生物学的には完全な鬼族として生まれた。その為、現在の地位につくまでは地獄も生ぬるいであろう、全ての社会と人物から徹底的に虐待される凄惨な人生を送ってきたのである。それこそ、誰もが彼女に同情するくらいのレベルで。
 この年齢(20万歳代)で天界軍No.2の地位にまで昇り詰める超天才的な知能と、鬼族でも最強の『冥王』クラスに匹敵する凄まじい戦闘能力を誇る。彼女が他者から虐待されたのも、それに対する他者の劣等感と恐怖が原因かもしれない。事実、研究対象として科学者達から徹底的な人体実験と陵辱を受けていた。
 この物語では珍しい『悪人系』の人物だが、その生涯には同情すべき点も多い。もし、彼女に世界が滅ぼされても、客観的に見れば虐待してきた側の責任と言えるだろう。


◇“道化”師 ベル・ミュー 外伝1
 ヒュドラ『ナイン・トゥース』の一員。戦闘タイプは特殊型。『魔人』に認定されている。
 青とピンクを色の基調とするネコピエロの格好をした、ローティーンの美少女。外見だけでなく口調や行動パターンもネコっぽい。胸はツルツルでペタンコ。
 あらゆる物理現象から魔法法則、抽象概念に至るまで、全ての事象を思い通り『逆転』させる“逆しま”という能力を持つ。典型的な特殊能力型の戦闘能力者であり、本人の戦いの技量は皆無に近いにもかかわらず、凄まじい戦闘力を発揮した。対処法が無ければ絶対に勝てない強敵である。
 元気で明るく無邪気で子供っぽい性格だが、同時に極めて残酷でサディステックでもある。子供の光と闇を体現したような性格。もっとも、これが演技だという可能性も否定できないが……
 普段は“白無”のショウとコンビを組んで行動していたが、ショウが再起不能となってからは、深美&リーナ組と行動している。ショウの事はほとんど気にしていないらしい……
 『那由さんの憂鬱』ではヒュドラ側のキャラとして、那由達と激闘を繰り広げた。

 オマージュ元キャラは『桐乃女学院』の“三池 鈴奈”ちゃんと某ページの某マスコットキャラとの融合体だが、どちらかといえば拙作『みらくる☆べるにゃ』の主人公が近いかも。自分の作品の主人公が別の作品で悪役になるというのは、書いていてけっこう楽しかったりする。


◇某ハンバーガーショップの店員 EPISODE4
 近所のハンバーガーショップで働いている店員。学生アルバイトらしい。
 バニラシェイクで泥酔するセリナと、タダ飯ならいくらでも入る座導童子の食いっぷりに驚いていた。
 この日、店にとってはかなりの売り上げになっただろうが、あれでは流石に迷惑だっただろう。


マ行

◇“破神”冥 EPISODE3
 ヒュドラ『ナイン・トゥース』の一員。戦闘タイプは特殊型。『魔人』に認定されている。
 近世ヨーロッパ風のメイド姿の美女……だが、頭のホワイトプリムからつま先のヒールに至るまで黒1色で染められて、顔や手足まで黒い包帯で覆い隠されているので、かなり不気味な姿だ。完全な漆黒の中で、ただ包帯の隙間から覗く瞳と右手の肉斬り包丁だけが怪しい輝きを放っている。胸は露出していないのでよくわからないが、けっこう大きい。
 あらゆる事象の『順番』を、思い通りに組み替える能力を持つ。いわば世界の全ての干渉から解き放たれた存在であり、ほぼ完璧な無敵状態に近いだろう。ほとんどあらゆる攻撃も防御も通用しない、恐るべき能力者である。
 無口で感情の起伏が無い機械的な性格。何の感慨も持たずに淡々と任務を遂行するが、特に邪悪なわけではなく、単に自分の主人に対して忠実なだけらしい。普段はあるヒュドラ最高幹部のメイドさんとして生活している。
 普段は“邪淫”王リムリスとコンビを組んで行動しているが、本人はすごく嫌がっていたりする。彼とはあらゆる任務を100%達成してきた『名コンビ』ではあるけど、本人の前でそう言うと本気で怒るので注意。
 今回の任務では、他のナイン・トゥースとは別行動をとって、セリナの元へ向かう筈であったが……

 オマージュ元キャラは『桐乃女学院』の“堂守 芽衣”さんだが、相変わらず原型は無い。ツッコミ役としての立場はオイシイけど、能力が強過ぎるので扱い難い……困った子である。


◇メシュメル・カルハラム EPISODE2
 第2級元素神。北方聖域で監視員を勤めている。西暦2億年時に発生した『北方聖域事件』の第1目撃者で、目撃証言を受けていた。聖域で勤務しているお陰で、日々これ健康な生活を送っているラッキーな神様。お茶が好きらしい。


ヤ・ラ・ワ行

◇“鬼道”なる 嵐 外伝1
 ヒュドラ『ナイン・トゥース』の一員。戦闘タイプは戦士型。『魔人』に認定されている。
 詰襟の学生服に身を包んだ絶世の美少年。真紅の瞳に銀色の長髪という、人外風の雰囲気を醸し出しているが、その美貌には一片の慈愛も存在せず、常に邪悪な笑みが浮かんでいる。胸板は薄い。
 自分の身体を鬼の体細胞と融合化させているため、華奢そうな外見に似合わずに、鬼族に等しい驚異的な身体能力を誇る。また、自分の身体の細胞を増殖させて大量の擬似鬼族を生産させる事も可能……と、単純な戦闘力も凄まじいものがあるが、何より恐ろしいのは二丁の魔銃「対象の心そのものに本体を攻撃させる」能力を持つ『大通連』と「対象の戦闘行動を封印する」能力を持つ『そはや丸』だろう。直接的な戦いも搦め手の戦いも得意とする難敵である。
 一見、人を小馬鹿にした生意気そうな美少年に見えるが、その実体は他の何よりも『戦い』を愛し求める『戦鬼』。戦いの中で相手を傷付け、また自分が傷付く事を何よりも望んでいる。一般人からは完全に狂人だと思われるだろう。
 普段は“魔獣”魎子とコンビを組んで行動しているが、両者の仲はけっこう良い……というより、彼女しかコンビを組みたがらないのだろう。
 その圧倒的な戦闘力と狂的な思考の為、“魔獣”魎子と共にヒュドラの内部でも劇薬扱いされている。『那由さんの憂鬱』ではヒュドラ側のキャラとして、那由達と激闘を繰り広げたが……が、これも強者との戦いを求めての暴走に近い。もはや彼の思考形態は『人』ではなく、完全な『鬼』といえるかもしれない。

 オマージュ元キャラは『退魔師 鬼堂 麗』の“鬼堂 麗”さんだが、全く原型は無い。当初は元キャラにかなり近かったのだが、麗さんは西野世界のキャラであるので、容姿を変えて性格を変えて立場を変えて性別まで変えて……とやっている内に、全然違うキャラになってしまった……ちなみに、彼は『麗さんの弟』というのが、作者の脳内設定であったりする(爆)。


◇“無限”の リーナ 外伝1
 ヒュドラ『ナイン・トゥース』の一員。戦闘タイプは戦士・特殊型。『魔人』に認定されている。
 巫女服と仙人が着る仙衣を混ぜたような複雑な着物を纏った女剣士。ポニテ状に束ねた美しい金色の髪が印象的な美女だが、片目が刀傷で潰れているので見た目はかなり迫力がある。ついでに着物の胸元を内側から爆発させそうな巨乳も大迫力だ。
 敵、味方、第三者を問わず、周囲のあらゆる存在の『戦闘手段』のコントロールを奪うという能力を持つ、刀身の無い剣『無限刀』を自在に操る恐るべき戦闘能力者である。また、本編ではあまり描写されてはいないが、その剣技体術の実力もナイン・トゥース随一であり、特に剣に関しては那由ですらまるで歯が立たないほどの使い手。おそらく剣の腕で対抗できる者は“闇高野”大僧正くらいのものだろう。
 強者との戦いを何よりも望むストイックな性格で、常に氷のような殺気を放出している。気が弱い者なら、それに当てられただけで卒倒するだろう。また、極めて重度のマゾヒストであり、戦いの中で自分が傷つく度に絶頂している。あるいは彼女が戦いを望む本当の理由は『それ』なのかもしれない。
 普段は“聖母”安倍 深美とコンビを組んで行動しているが、両者の仲はけっこう良いみたいだ。ちなみに、廃ホテルで安倍 深美と肌を合わせていたのは、別に2人がレズ関係にあるのではなくて、『母なる海』の無限の生命力をチャージする為の一種の房厨術と思われる。
 『那由さんの憂鬱』ではヒュドラ側のキャラとして、那由達と激闘を繰り広げた。

 オマージュ元キャラは『桐乃女学院』の“栗原 リィナ”ちゃんだが、かなり原型が無い。デザイン的にはどこかで見た事がありそうだけど、お気に入り。


◇“邪淫”王 リムリス EPISODE3
 ヒュドラ『ナイン・トゥース』の一員。戦闘タイプは魔術師・能力特化型。『魔人』に認定されている。
 ウェーブのかかった黄金色の長髪が印象的な、戦慄的なまでに美しい男。この地上で彼より美しくセクシーな男は存在しないと断言しても、誰もが納得するほどの美貌を誇る。胸は無駄な脂肪の無いスマートかつ引き締まった上物だ。
 性魔術を極限まで極めた魔術師であり、無限の快楽を『能力』として自在に操る。その美貌と淫猥な性技は、生物非生物を問わないばかりか、抽象概念的な法則に至るまでを、快楽の元に篭絡して己の支配下に置く事が可能であり、『調教』によって存在そのものを作りかえることもできる。何より恐ろしいのは、彼が特別な事をしなくても、その魔性の美貌に引かれた対象が自ら彼に隷属してしまう点だろう。
 普段は陽気で明るく遊び人的に軽い男であり、無闇な殺生を嫌う悪人とは程遠い好人物である。彼がヒュドラに荷担しているのも、悪役側の方が面白いと判断しているからだろう。わざと自分の立場を2枚目半の位置に置いて楽しんでいる節がある。
 普段は“破神”冥とコンビを組んで行動しているが、彼女からは思いっきり白い目で見られているらしい。ほとんど唯一自分に靡かない彼女に、無駄なアプローチを試みては、どつかれる事が日課。
 今回の任務では、他のナイン・トゥースとは別行動をとって、セリナの元へ向かう筈であったが……

 オマージュ元キャラは『桐乃女学院』の“リリム・ファーウェル”ちゃんだが、欠片も原型は無い。性別から違うし……Hゲームなどによくある『とりあえず気持ち良くさせれば性奴隷にできる』という、アホな設定を逆手に取った能力だが、御幣があるかもしれない……


◇“魔獣”魎子 外伝1
 ヒュドラ『ナイン・トゥース』の一員。戦闘タイプは戦士型。『魔人』に認定されている。
 真紅のフレアドレスを着たショートカットの三十路美女。誰もが溜息を吐く美貌の持ち主だが、その表情は虚ろで瞳は焦点が合っていない。普段は完全に心神喪失状態にある。胸は艶やかでちょっと乳首が大きくて濃厚。
 だが、その真の姿は『無限に増殖する肉腫の塊』であって、戦闘となればそのグロテスクな姿となって全てを押し潰す『魔獣』と化すのだ。その能力は悪魔族の兵器『瘴気兵器』の1つ『無限肉腫』と同一のものであり、人類の力では対処不可能。世界のあらゆる存在を自分自身と同化させる事ができるため、ある意味この宇宙そのものが“魔獣”魎子であると言えるだろう。戦闘力だけで判断するなら、文句無しでナイン・トゥース最強の存在である。
 肉体そのものが人外の存在と化している為か、人格もほとんど崩壊寸前となっている。今はただ、自分自身を殺してくれる相手をひたすら捜し求めているだけだ。もっとも、『無限肉腫』を滅ぼす事は理論上絶対に不可能なのだが……
 普段は“鬼道”なる嵐とコンビを組んで行動しているが、両者の仲はけっこう良い……というより、彼しかコンビを組みたがらないのだろう。
 その圧倒的な戦闘力と狂的な思考の為、“鬼道”なる 嵐と共にヒュドラの内部でも劇薬扱いされている。『那由さんの憂鬱』ではヒュドラ側のキャラとして、那由達と激闘を繰り広げたが……が、任務とは関係なく、ただ強者との戦いで自分が殺される事を望んでいるだけなのかもしれない。

 オマージュ元キャラは『SP STORY』の“坂本 良子”さんだが、これっぽっちも原型は無い。当初は単なるカー○様とT−1000の融合パチモンキャラだったのだが、そのままではあまりにも弱過ぎたので、考えられる限り究極の不死身にしてみたら、今度はムチャクチャに強過ぎるキャラになってしまったという……かなり作者泣かせのキャラである。

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