Maker's Made

Maker's Made 5th Story
 敵は奇襲に出た。タイミングの悪いことにレイが開きかけた部屋に一つしかない扉がぶち破られ、向こうから高さ2mは超えているであろう巨大な人型の怪物が現れた。だれであろうとまさかそのような事態が起こるとは思わないだろう。油断していたレイは防御する間もなくその衝撃で部屋の反対側までただの鉄板と化した扉と共に吹き飛び、叩きつけられた。
「がっ!」
「レイ!」
 精凝器行使者がどれほど強かろうが受身も無く生身で衝撃を受ければただの人だ。今の一撃が効いたのかレイは立ち上がってこなかった。
「くっ…!」
 『朱雀』を抜刀し、その巨人に上段から切りかかる。レイに気をとられていたのか反応が遅かった。
【!!】
「やぁっ!」
 この一撃で普通ならその巨人はあたしの一閃によって左腕が肉体から分断されていたはずである。それは「普通ならば」の話だった。なんと剣先が突き立ててあるにもかかわらず、その皮膚にすら切れ目が入らなかった。
 あたしの一撃を完全に無力化した巨人は右手を大きく振りかぶる。しめた、オーバーアクションすぎる、逃げるには十分だ。そう思い。バックステップで間合いを外す…つもりだった。しかし、3cmも下がらないうちに背中に壁が当たるようなかたちで動きを止められた。
 鈍い音があたしの腹から響いた。巨腕はあたしのみぞおちにめり込んだ。肺が麻痺し、息が意思に反して止まった。しかし、なぜ…この部屋はそれほどまでに狭かったか…そう思いながら意識が消えていく中、あたしが逃げられなかった理由が分かった。巨人の背後から同じ太さ、長さを持つ腕が左右かららさらに2本ずつ生えてきたのだ。そう、あたしの剣を受け止めたのとは別の腕であたしを掴んで殴ったのだ。
(やられた…)
 肺が炎のように酸素を求める危機感の中であたしは巨人に抱き上げられた。
「ぐっ……マテェッ!!!」
 そんな男の叫び声を最後にあたしの記憶は闇の中に沈んで行った。

・・・・・・・・・・

 目が覚めたときにはさっきの密室よりももっと狭いところであった。正面は何も無く開けているが左右は塗装も何も無い金属の壁であった。今までのコンクリートの壁と更に違うところは所々に染みが付いていることだ。背後を見ようとするが無理だった。手足が鎖によって壁につながれていた。両腕はバンザイの形で固定されており、足はひざが付くぐらいで止まっている。気が付くと『あたし自身』を隠すために身にまとっていたものがすべて剥ぎ取られている。「これはまずい、いつぞやのパターンにそっくりだ」とすぐに分かった。あたしは運悪くこういった状況にかなりの縁があるようだ。
 奥の扉から白衣を着た小男が近づいてきた。
「あんたが黒幕?」
「正確に言うと黒幕は別にいるがね。私のコレクションを楽しんでくれたかな?『Crimson Demon Bride(紅蓮の花嫁)』。」
「あすみは何処!」
「お前の妹は別の部屋で楽しんでもらっている……パーティの会場へようこそ。」
 近くに寄ってきたのでよく分かるが顔は長い髪でよく分からなかったもののその頭髪は油で海藻のように張り付いていたし、所々緑の点が散らばっている白衣を着ていた。かなりの不潔感から一瞬顔をしかめてしまった。その髪の隙間から見える生気の無い唇が反りあがる。笑っているようだ。
「くっ…」
 せめて髪留めまで…そう思って鎖を引っ張るがやはり無理であった。髪を束ねる紐は特殊な加工をしたワイヤーが仕込んであり、敵の部位に巻きつけることによってその部分を切断することが出来るからだ。いま、あたしと目の前の男との距離は一メートルも無い。紐の射程距離なのに……
「あなたみたいな人を超越した存在こそ、我がパーティに出席していただかないとね。そうでなくては私が用意したもてなしがパーになる。」
 どうも、自分の言葉に酔っている節があるようだ。そんなことどうだっていい。こっちが聞きたいのは…
「あの化け物はあなたが作ったものなの」
 凛とした声を上げながらそう言った。
「良くぞ聞いてくれた!あれは、私が2年もかけて作り出した栄光の数々だ!仲間が寄生された生物をイミテイターにも寄生させれば不完全な生物でしかないイミテイターに細胞や器官が発生していたのだよ。それの寄生した生物は動物でも植物でも、原始生物でもない。そう、人類が見落としてきた進化論の空白部分の生物だよ。自己では形態を維持することが出来ず、胞子状になって休眠するが、生物に寄生すればその生物のたんぱく質を分解、再構成することによって自らの物にするというまったくもって美しい生物でだ!私はこれをもってこの廃退した地球を……掃除してやる…そして、天使様の右腕として『パラダイス』を築いていくのだ!!!」
「………!」
 あたしは驚きを隠せなかった。目の前の科学者らしき男は不完全な生物に生産力を持たせるために『第三種生物』を利用していたのだ。一般人にはほとんど認知されていないがこの生物は人知れず存在し、何かに取り憑くことによって生を永らえる。あたし達の事務所でもこういった生物に寄生された人物を元に戻すようなことをしているので良く知っている。
男の話はさらに続いた。こんな地下に引きこもっていられるほどのオタクなのだろう。自分が作り出した生物のことをつらつらと喋っていた。
「最初は私の仲間のある一人が風邪を訴えた。だが、それから次々にその患者を看病した者達が同じ症状を訴えるようになった。最初の一人から2週間後のことだ。私が気付いたときにはその仲間は緑の体液を吐き続け、食物を求めて徘徊するだけの化け物になったのだよ。私たちはその怪物をイミテイターの飼育場所に封じ込めた。症状を訴えた患者と一緒にね。まったく、あの光景はいつまで経っても忘れられない…ククククク…あの助けを請う顔…化け物と一緒に檻に入るときのあの叫び声…」
(中略。だってこの話を全部なんて聞いてられないわ。すっごく長いから。)
「患者を檻に入れてから5日後だ。案の定化け物と化した元仲間は生き残りの患者を襲い始めた。どうもこの生物に寄生された生物は子孫を残すことを優先するためなのか性欲が異常なほど行動決定に影響するようだ。生き残りの仲間はその化け物に三日三晩犯され続け、最後には奴らの仲間入りを果たした。ククク…ただ、侵食が深くなっただけではない。その元人間共の子を孕み、繁殖するようになったのだよ!その翌日に、その生物に感染したイミテイターの個体が現れた。なんとな、そいつにはあるはずの無い臓器や器官が全部揃っていたんだよ!それはもうイミテイターを扱うものとしては革新的な発見だったなぁ…だが、そのぐらいから周りでは健康体の同僚が泣き叫んでいたよ、そいつらは邪魔だったなぁ…たかが一人や二人が実験体に成り下がったぐらいで何呻いてやがるってな。仲間が侵食されていく様を見て以来からろくに仕事もしなくなった。だからそいつらは私が再利用してやったよ。精神に異常をきたした以上、普通の仕事では使い物にならん。だからな、その生物を増やすためのゆりかごになってもらったよ。大半の男はそのまま私が直接その変異した人間の細胞を体内に注入した。わずか5日で侵食率70%を突破し、最初の奴と同じ化け物と化したなぁ…ククク……数少ない女の職員はその変貌した仲間の子と交接させたよ。今も生きる生産工場としてその子を孕み続けている。そして、その寄生済みのイミテイターが独自で繁殖を開始し、今ではこの都市ぐらいなら十分壊滅できるほどの軍隊が完成している。見ろ…」
「………!」
 男の後ろにあるモニターが光った。そこには女性が一人緑の部屋に居る映像だった。女性のお腹は風船が入ったかのごとく膨れ上がっている。間違いなく「何か」を孕んでいるようだった。
「ぎっ……あああああっ!」
 モニターの女性が悲鳴を上げると共に骨が変形するような音が鈍く響く、そして、膨らんだ下腹部が蠢いた後、出産口が開いた…中からは白いものが紅い鮮血を纏って出てくる。しかし、それは人間の胎児ではない。自力で母体から這い出してきていたはいいが、すぐに原型を崩してスライムのようになった。そう、完全に肉体を得た『第3種生物』のそれだった。その光景を虚ろな目で見る“母”はすぐにそのスライム状に変形した緑の壁の中へと消えて行った。
「ふふふ…あれは元私の部下だがな、鬱病に犯されたため、自殺しようとした。ふふふ…だから、私はあの女の命を救ってやった!宴で舞う踊り子としてな!見ただろう。あの恍惚の顔を…わが子を愛しく思うまさに純粋なる母性だよ!」
 …地獄だ。男の同僚はこの一人の人間によって日の目を見ることなくこの生き地獄へと突き落とされたのだろう。そして、この男はその地獄を見ることに一種の快感を抱いていたようだった。「狂っている」今までに無い背筋が凍るような悪寒を感じた。目の前にいる人間はそこらのカルト集団以上に狂信的なものを抱いていると判断できた。
「……そしてな、私の自作した人間を模したイミテイターにその生物を寄生させると完全な人間としての機能が完成するようだ。そう、生殖能力においても、だ。だから、一部の知能を強化した個体を利用してこの施設へ定期的に人間の雌を回収させている。その雌を利用すれば簡単に強化した個体を増産する事が可能になったのだ。それから1年。ある集団に出会ったのだ、そう、お前の職業、『退魔師』だよ!わざわざこの施設に足を踏み込んでくれたおかげで我が軍に確保できた。この職業の就業者は平均して常人以上の身体能力などのポテンシャルを有している。それは…遺伝的に関していってもかなり優秀だという証明だ。だから、同じく利用させてもらっている兵器は優秀であれば優秀であるほどいいからな…さらに、そいつが吐いた証言からな、集団として結束しているということから芋づる式に他の退魔師を呼び寄せ、以前よりも確実により質のいい雌の回収が出来るようになったのだ……クククククク…ハハハハハハッ!……そしてだ、『クリムゾンデモンブライド』…お前には…私の軍を増やす一翼を担ってもらうために招待した。私からの…最大級のもてなしだ、快く受け取ってくれたまえ!」
「くっ…くそっ!」
あたしを拘束している鉄の箱が揺れた。すると鈍いモーター音と共にそれが下降していく。どうもこれはエレベーターのようだ。
「下に待機しているのは私の最高傑作…数々の雌達の“息子”だ。楽しんでくれまえ!アッハッハッハッハッハ…」
 気味の悪い引きつり気味な笑い声がせり上がってきた床から聞こえ、エレベーターの天井に達して途絶えた。一瞬の闇の後、床面から白い光が差し込んできた。そこからもれてくるのは光だけでなく数々のうめき声…というよりも女性の喘ぎ声であった。
「アッ…アッ…」 「やっ…アアアッ!…」 「むぅ〜っ…あああっ!」
 ぞっとするような光景が待ち構えているのは間違いなかった。それ以上にあたしを震わせたのはあたしの脳の深くに封印されているべき記憶であった。微かながらに覚えているあの苦痛と快感に狂い続けた日々を…
 完全にエレベーターは目的地まで届いたようだ。目の前の部屋にはたくさんの誘拐された女性と思しき人影達が人の形をしているものの人ならざる物にまとわり付かれ輪姦されていた。正面には2体の巨大で地面に手首が着くほどに長い6本腕を持った先ほどのものと同じタイプの怪物がこちらを向いていた。あたしを確認した後にこちらへと歩み寄ってきた。
ガシャン
 どういうわけか、あたしを拘束していた手枷、足枷が外れた。しめた、あの男に使えなかったワイヤーソー入りの特製髪留めを使える…!これなら目の前の怪物に襲われることなくここから脱出できると判断した。
 怪物のうち、一体が先にこちらへ向かってくる。相手の身体的な特徴が分かっているならばスピードや反射神経のあるこちらが有利と踏んだ。相手があたしに手を伸ばしてきたときに一気に地を蹴り、飛んだ。そして、空中で蝶結びの紐を緩めて相手の首に引っ掛ける。顎があるので容易に固定できた。そして背後を取った状態から一気に体重を乗せてその紐を引っ張った。
 普通なら必殺仕事人よりも早くその怪物の首は胴体から離れ、宙を舞うはずだった。が、骨すら容易に切断できるそのワイヤーソーが少しも食い込むことは無かった。
「!」
「策も失敗に終わりましたな。そのイミテイター…『メタ・アームズ』と名づけたがね…の体表は細かい鱗で覆われている。それは下の強靭な筋肉とあいまってゲル級の衝撃緩衝力と骨や鉄板以上の強度を持つ最高の鎧だ。ちょっとやそっとの攻撃は一切貫通しないさ。さぁ…お前が乱れる様子は見させてもらうぞ『クリムゾンデモンブライド』!」
「くっ……きゃあ!」
背中から腕が伸び、あたしの両脇を掴んだ。体が宙に浮いた。なんとか掴んでいたその髪留めは仕掛けた相手によって楽器の弦を切るような音と共に引きちぎられた。
[マスター……コノ メス ガ…ターゲットデ?]
「そうだ。満足するまでもてなしてやれ。」
[アリガトウゴザイマス……コウビヲカイシシマス]
 どうもこの二体には知能があるようだ。しかも、かなり高度の。今までどれだけの女性がこれを生むために孕まされてきたのかが窺い知れた。
 空中に浮かんだあたしの体は次の瞬間、地面に叩きつけられた。後頭部を打ったので痛みが脳髄を駆けた。するとあたしの両手両足はそれぞれの巨人によって抵抗も出来ないうちに押さえられてしまった。
「いっ……いやぁぁぁっ!」
 あたしには声を出す以外に抵抗する余地は無かった。頭側で両腕を押さえている巨人が顔を舐め始めた。顔の形は人のそれであるが毛は一切生えておらず、眼の形は爬虫類のそれだった。表情は一切感じられない。その舌は長く、あたしの目鼻の形を確かめるように器用に動いた。
「やぁぁっ、いやぁっ!」
 足を押さえているほうの巨人は内股を舐め回し始めた。ひざの辺りから間接の付け根まで丁寧に周回し、戻る。
 すると頭の側の巨人は腕を押さえている腕と違う巨腕で胸をもみ始めた。強く乱暴に扱われ、その度に形を変えて元に戻る乳房の感覚は耐え難い。
「うっ…ああん…あっ…」
 感度良好と察したのかそのまま体を乗り出して舌を使い始めた。絞り上げるようにしてうごいた次は乳首に少しづつ触れるようにして味見した後は一気にそれを咥えこみ、吸い上げる。
「ああぅ…あ、あっ…あん…」
 するといきなり押さえられていた足が隠すところがなくなるようM字に開かれる。その隠すべき部分にその怪物の指が這い回る。上半身の影響を受けてかもう準備は半分整っているような状態だった。そこもつつかれたり撫でたりされる感触が追い討ちをかけた。そうされるともう自我と本能のせめぎ合いである。だが、体はその意思よりも早くに白旗を揚げていた。すぐに湧き水のように潤いを帯び、愛撫の一つ一つにピクピクと歓喜のリアクションを取っていた。しばらくしてそこに異物が浸入してくるという警告が発された。異物とはその足の側の巨人の舌であった。
「あっ…アアアッ…うわぁぅ…あん!」
ジュッ…ブチュッ…ジュル…
 機敏に動くそれはあたしの内部を丁寧に味見している。十分な潤滑剤が分泌されているそこではさらに動きが良くなる。仕切りにそって丸を描き、動きが止まったと思えば内部で捻りが入る。
「いぃっ、ダメ、ああっあああっ!」
 あの男に見られているという羞恥があたしのプライドをさらに揺さぶる。が、それの快感はあたしを頂上へと飛び立たせるのには十分だった。押さえられて動く余力のない状態の中でもあたしの筋肉は強張ってしまった。一瞬の白い世界から次なる快楽の感覚が現実へとあたしを引き戻す。
 乳首にしゃぶりついていた巨人があたしを横に向けようとし、それを察知した下半身を悦ばせていた巨人は足をその方向へ動かした。
 胸を愛撫し終わり、巨人は少し離れる。するとその何も無い肉体の股間の部分から一筋の割れ目ができ、そこから20cmを超える巨根が現れてきた。そう、これがこの生物の生殖器だと一目で分かった。形こそ人のそれであるが、皮膚が無いためピンク色をした肉塊で、人のそれに比べれば格段にオーバーサイズであった。
「ヒッ…」
 その陰茎が目の前に差し出された。一瞬その迫力にそのような声を漏らしてしまった。が、もう絶頂に達したその理性は本能に屈服し、欲望が支配していた。あたしはためらいも無くそのモノの先端を舐め、咥えた。その大きさは喉の部分まで頭が来てもまだ半分も口に収まっていないほどだった。
ジュッ…ジュル…ピチャ…
 視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚、その五感すべてが性を受け入れていた。目の前に迫る裸体、あたしの唾液と人ならざるモノの体液、あたしの花からあふれる蜜の弾ける音、今か今かと待ち構える雄の欲望、全身を貫く快感の嵐、魔の分泌液が混ざる。
 とうとう準備が出来たようだ。あたしの口から陰茎を抜いた。もう一体と眼を合わせ、下半身の愛撫が止まった。あたしの体は持ち上げられて、前後が逆になった。
 下半身の巨人を見つめる。足は巨腕によって限界まで広げられており、その秘部の真下にはヌラヌラとあたしの唾液が付いた得物がかざされていた。そして、その巨人はあたしの膣に狙いを定めたら一気に体重をかけてきた。
「ぐっ…が…あっ!」
 それは想像以上の大質量だった。膣壁をこじ開けながらその熱いものはあたしの中心部を目指して進み、限界点に達して一旦止まった。そして、前後運動を開始した。
「あん!あん!うぅ、あぅ!あん!」
 一定のテンポだがその振動の一つ一つが内部をくまなく刺激し、内臓を抉るように衝撃を与えた。そんな苦痛とも呼べるものはすべて脳の中で性の快感に変換される。
 もう一体の得物も姿を現した。判断することも無く反射的にそれを咥えこむ。もう、あたしには理性はひとかけらも無く、ただ、与えられた快感と指示された内容に従属するただの奴隷になった…というよりも戻ってしまった。
 しばらくすると膣内がさらに拡張される。まさか…
「むむっ!うぐん!む!あっ…あん!あ、あ、あ、きゃああああああああっ!」
 あたしの中で液体が吹き出た。巨人の精は放たれたのだ。その量と勢いは一気に子宮に達し、超絶な快感が背中を走った。

・・・・・・・・・・

それからどれほどの回数、この魔物と交わっただろう。あたしは何度も絶頂に達し、巨人は交代であたしに注ぎ込んでいることからまったく硬さが衰えない。そんな状態を続けていると巨根に突き上げられながらも何故か理性が戻ってきた。
「果たしてこのSEXは本当に気持ちいいものなのか」それが一番最初に脳裏によぎった。その答えは「NO」。なぜだろう、今まではそんなことを一切考えなかったのに…
その理由はすぐに分かった。「愛、思いやりがないから」だと。あの成り行きで交わしてしまったあの人物との方が絶対に癒されていた。その相手は…
レイ
 その結論に達すると涙が溢れてきた。容赦の無い巨人との交尾との感覚が消えうせていく。そしてそのわだかまりを吹き飛ばしたくなり、こう叫んでいた。

「レイィィィッ!早く来て!!!」

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………そうなの。ほんとにイカレていたのよ。あの男は…その後?わかんない。それはそっちのほうが詳しいんじゃないの………そう………「心配?」違うわ。ただ結末が知りたかっただけよ……そういえば、あなたも教えてくれてないわね。結末を………「何の結末だ」って?…当然あなたのことじゃない。それも突然現れて………うん………仕方ない、わかった。今回は見逃してあげるわ………ふふ、いつか、ちゃんと教えてくれるわよね、あなたの“それから”を………

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〜〜〜5th Story End〜〜〜

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